プレミアリーグ“ビッグ6”のアメリカ人オーナー4人の純資産を比較 1位は日本人が所属するあのチームのオーナー

写真:積極的にチェルシーへ投資をするベーリー氏 ©Getty Images

現在、プレミアリーグのチームの半数はアメリカ人オーナーが所有しており、“ビッグ6”のうち4チームは米国の億万長者が所有している。

1992年のプレミアリーグ開幕年は22クラブ中、20チームをイギリス人オーナーが所有していた。2003年にチェルシーを買収したロマン・アブラモヴィッチ氏を代表するように、徐々に外国人投資家がプレミアリーグのチームを買収する流れが強まった。

プレミアリーグにおけるアメリカ人オーナーの歴史をさかのぼってみると、グレイザー家が2005年にマンチェスター・ユナイテッドを買収。現在、リーグで最も長くクラブを所有し続けるアメリカ人オーナーとなった。2006年にジョージ・ジレット氏とトム・ヒックス氏がリヴァプールを買収した後、同じアメリカ人のジョン・ヘンリー氏に売却。スタン・クロエンケ氏は2007年にアーセナルのオーナーになり、最近ではトッド・べーリー氏がチェルシーを買収している。

イギリス『デイリーミラー』電子版は“ビッグ6”のアメリカ人オーナー(マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、チェルシー、リヴァプール)の資産を比較している。

■グレイザー一家(マンチェスター・ユナイテッド)
アメリカの経済紙『Forbes』は2023年のグレイザー一家の純資産を47億ドル(約7064億円)と推定しているが、近い将来マンチェスター・ユナイテッドを売却すればさらに増える可能性がある。グレイザー一家は2005年にクラブを7億9000万ポンド(当時のレートで約1580億円)で買収。ユナイテッド自体に借金を負わせ、ユナイテッドの売り上げで借金を返済し続けていると批判されてきた。カタールの億万長者シェイク・ジャシム氏は50億ポンド(約9030億円)以上のオファーを提示し、クラブの負債を清算することも約束した。しかし、グレイザー一家との交渉がまとまらず、オファーを撤回した。

■スタン・クロエンケ(アーセナル)
クロエンケ氏はNFL(北米プロアメリカンフットボールリーグ)のロサンゼルス・ラムズ、NBA(北米プロバスケットボールリーグ)のデンバー・ナゲッツなど複数のプロスポーツチームを所有している。2007年にアーセナルを買収してからクラブの価値は大幅に上昇し、アメリカ経済紙『Bloonberg』はクロエンケ氏をを世界で118番目に裕福な人物にランク付けした。現在、クロエンケ氏の資産は122億ポンド(約2兆2000億円)とされる。今夏、カイ・ハヴァーツ、デクラン・ライス、ダビド・ラヤなどを獲得しビッグサマーを敢行。プレミアリーグのタイトル獲得に向けて野心を見せている。

■トッド・ベーリー(チェルシー)
べーリー氏はMLB(北米プロベースボールリーグ)のロサンゼルス・ドジャースとフランスのリーグ・アンに所属するストラスブールを所有している。ベーリー氏は2022年にロシア人オーナーのアブラモヴィッチ氏からチェルシーを約52億ドル(約7500億円)で買収。2023年の1月にエンソ・フェルナンデス、8月にモイセス・カイセドをそれぞれ1億ポンド(約180億円)以上で獲得し、べーリー氏はすでに10億ポンド以上の資金を費やしている。『Forbes』によると、ボーリーの純資産は60億ドル(約9010億円)とされている。

■ジョン・ヘンリー(リヴァプール)
ヘンリー氏の資産は40億ドル(約6011億円)と推定されている。ヘンリー氏の所有するフェンウェイ・スポーツ・グループ会社(FSG)の価値は90億ドル(74億5000万ポンド)であると伝えられている。ヘンリー氏はトム・ワーナー氏と FSG を共同設立した。FSGはリヴァプール、NHL(北米プロアイスホッケーリーグ)のピッツバーグ・ペンギンズを所有している。FSGにとって最大の資産はMLBのボストン・レッドソックスだ。レブロン・ジェームズ(NBAのロサンゼルス・レイカーズに所属するバスケットボール選手)はFSGの投資家であり、NBA業界の成長に伴い、FSGの純資産はほぼ2倍になる可能性がある。

<純資産総額の順位>
1.スタン・クロエンケ - 122億ポンド(約2兆2000億円)
2.トッド・ベーリー - 49億5000万ポンド(約9010億円)
3.グレイザー一家 - 38億8000万ポンド(約7064億円)
4.ジョン・ヘンリー - 33億ポンド(約6011億円)

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