部品製造の精密さ競う 村山で技能五輪全国大会開幕

技術者が金属加工の腕を競い合った技能五輪フライス盤職種=村山市・エツキ

 技能五輪全国大会のフライス盤職種が26日、競技用フライス盤を製造する村山市のエツキ(古沢勇社長)を会場に始まり、全国の企業などから選抜された選手たちが部品製造の精密さを競い合った。

 同職種にはキヤノン、日産自動車、トヨタ自動車など18の企業、高校から計30人が出場。5時間15分の持ち時間の中で、S50Cと呼ばれる炭素鋼材の塊から四つの部品を削り出す。初日は6人がフライス盤に向かった。

 直線や曲線が組み合わされた部品は、組み立ててスムーズに動くかが問われる。隙間は0.02ミリの精度が求められ、選手たちは切削部品を手際よく交換しながら、髪の毛よりも細い“極小の世界”に入り込み、顔を近づけて状態を確認するなどして作業を進めていた。

 同職種は29日まで開かれ、本県の森下翔太選手(三木ベルテック)は29日に出場する。技能五輪の主会期は11月17~21日で、21日に結果が発表される。

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