米中首脳会談の実現へ最終調整 両外相、対話促進を確認

米ワシントンで会談したブリンケン国務長官(右)と中国の王毅共産党政治局員兼外相=26日(AP=共同)

 【ワシントン共同】ブリンケン米国務長官は26日、中国の王毅共産党政治局員兼外相とワシントンの国務省で会談し、対話促進の重要性を確認した。11月中旬にサンフランシスコで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせたバイデン大統領と習近平国家主席の会談実現へ最終調整を進めた。

 サリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)も27日に王氏とホワイトハウスで会談する。王氏は、バイデン氏とも面会する見通し。安全保障や経済分野での米中対立は根深く、どこまで歩み寄れるかが焦点だ。

 王氏は会談冒頭、米中には「相違があると同時に、重要な共通の利益や課題もある」と指摘。「包括的な対話」を通じて相互理解を深めて誤解をなくし、早期に「健全で安定した関係」に戻すべきだと訴えた。ブリンケン氏は「建設的な議論を期待している」とし「外相の発言に同意する」と応じた。

 一連の会談で、台湾問題や中国が海洋進出を強める東・南シナ海情勢を協議。米側は、米中間の軍同士の対話再開も打診する。

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