小泉法相「立法府の動向注視」 特例法、性別変更要件の見直し

 小泉龍司法相は27日の閣議後記者会見で、性別変更の際に生殖能力をなくす手術を事実上求める性同一性障害特例法の要件を最高裁が違憲と判断したことを受け「立法府の動向を注視し、検討を進める」と述べた。特例法は法務省が所管するが、議員立法で成立した経緯がある。

 小泉氏は「憲法の尊重義務がある」として、違憲判断を受けた要件見直しの必要性を強調。「広く関係者の意見を調整する」と説明した。

 25日の最高裁決定は、性同一性障害の人に手術をするか戸籍上の性別変更を断念するか過酷な二者択一を迫っていると指摘。憲法が保障する「意思に反して身体への侵襲を受けない自由」への制約は重大だと判断した。

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