正倉院展、28日から 宝物59件公開、奈良国立博物館

第75回正倉院展で展示される大型の銅鏡「平螺鈿背円鏡」

 奈良国立博物館(奈良市)は27日、第75回正倉院展が28日から始まるのを前に、展示される計59件(初出展6件)の宝物を報道陣に公開した。会期は11月13日までで、無休。観覧には日時指定の前売り券の購入が必要になる。

 大型の銅鏡「平螺鈿背円鏡」は貝殻や琥珀で華やかに飾られ、花文様を表現している。トルコ石もちりばめられたデザイン性の高い優品だ。

 「九条刺納樹皮色袈裟」は聖武天皇の遺愛品をまとめた目録「国家珍宝帳」の筆頭に記されたけさで、聖武天皇の仏教へのあつい信仰を象徴している。白象の上で舞踊する人々が描かれた楽器「楓蘇芳染螺鈿槽琵琶」などの至宝も並ぶ。

第75回正倉院展で展示される楽器「楓蘇芳染螺鈿槽琵琶」=27日午前、奈良市の奈良国立博物館
第75回正倉院展で展示される楽器「楓蘇芳染螺鈿槽琵琶」=27日午前、奈良市の奈良国立博物館
第75回正倉院展で展示されるスッポンの形をした容器「青斑石鼈合子」

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