茨城県つくば市内に自生するものを中心に、全国のキノコ150種以上を集めた「きのこ展」が、同市天久保の国立科学博物館筑波実験植物園で開かれている。食用から毒があるものまで、多種多様なキノコを見ることができる。29日まで。
展示されているのは、主に同園近くの里山などで採取された秋キノコ。そのほか、派手な見た目で人気の高い毒キノコのベニテングタケ、食用としてなじみ深いマッシュルーム、ナメコなどが並べられ、それぞれ名前と毒の有無が明示されている。
ドライフラワーの保存法を応用した、オイル漬けのキノコも見どころの一つ。色落ちにしくく縮まないといい、外国産マツタケやカエンタケなどのオイル漬けが展示されている。
園内の研修展示館では「日本のきのこ学をつくってきた巨人たち」をテーマに、明治から昭和中期にかけて活躍した菌類学者らが紹介されている。功績を記したパネルのほか、関連する標本やスケッチ、観察記録なども展示されている。
同園の保坂健太郎研究員は「さまざまなキノコが一気に見られる貴重な機会。ぜひ楽しんでもらいたい」と話している。