有田町蔵宿の前田知幸さん(57)が、自作の土器の展示会を有田郵便局のギャラリーで開いている。手びねりで作った弥生土器の復元品など約120点が並ぶ。11月11日まで。
考古学ファンの前田さんは趣味で弥生土器を作り、各地の体験イベントで教えた経験がある。2年前から福岡県朝倉市の平塚川添遺跡公園に展示する土器を作っていて、数がそろったので地元の人にも見てもらおうと展示会を企画した。本職は郵便局の集配員で「郵便屋さんの手作り考古学展」と題している。
会場にはかめ、つぼ、高坏(たかつき)といったさまざまな形の土器約80点のほか、鉄刀などの復元品もある。高校の同級生で石器を研究する多久市教育委員会の岩永雅彦さん(58)の作品も展示している。前田さんは「リアルを追求して作っている。作品を見て古代に興味を持つきっかけにしてほしい」と呼びかける。(青木宏文)