インフルエンザ「注意報」 和歌山県、10月は14年ぶり

和歌山県庁

 和歌山県内の定点医療機関によるインフルエンザの平均患者報告数が基準となる10人を超え、県は27日注意報を出した。例年、注意報は1月が多く、10月は14年ぶり。県はさらに流行が拡大したり長期間に及んだりする可能性もあるとし、注意を呼びかけている。

 県は県内の決まった49医療機関から毎週、患者数の報告を受けている。平均患者数は3.51人だった第38週(9月18~24日)から毎週増えて直近の第42週(10月16~22日)は10.76人となった。

 保健所管内別は御坊(25.67人)が最も多く、海南(14.67人)、岩出(14.50人)、和歌山市(10.73人)、湯浅(10.25人)でも10人を超えた。このほか、新宮は9.67人、田辺は8.57人、橋本は4.67人で、串本は0人だった。

 今期は例年より2カ月早い9月に「流行入り」した。新型インフルエンザが流行した14年前の2009~10年シーズンも同時期に流行入りし、10月に注意報基準を超えた。その後、11月下旬に警報基準(30人以上)を上回る30.32人となった。

 今期の流行が早いのは、ここ数年の新型コロナウイルス対策により、インフルエンザに感染して免疫を得た人が少ないためとされている。

 県によると、学級、学年閉鎖も増加傾向にある。第42週で県内で12小学校の15学級、7中学校の7学級、3高校の6学級で学級閉鎖、6小学校7学年、2中学校2学年で学年閉鎖、1小学校で学校閉鎖している。このうち、田辺保健所管内は小中学校の1学級ずつと1高校2学級で学級閉鎖、2小学校3学年と中学校1学年で学年閉鎖している。

 全国では第41週(10月9~15日)に注意報基準を超える11.07人となり、第42週は16.41人と増えている。

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