<シマエナガ旬ごよみ>15 神無月下ノ巻 移ろう秋空、映えるはばたき

目が痛くなるような青空を、純白の群れが渡る。秋から冬へと移ろう今ならではの景色(10月、美深町)

 晩秋の雨にたたかれることほど、つらいものはない。どんなに高性能のウエアを身に着けていても、1時間もすれば身体がうずくように凍えてくる。いっそのこと、もっと冷え込んで乾雪になってしまう方が、ずっとしのぎやすい。僕は天を恨みながら、黙々と歩き続けた。

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