IAEA、福島の処理水検証終了 中国も参加、年内報告へ

東京電力福島第1原発で、処理水のタンクを視察するIAEA調査団=25日(東電提供)

 国際原子力機関(IAEA)の調査団は27日、東電福島第1原発の処理水海洋放出の検証作業を終えた。8月の放出開始後では初めての検証で、反発する中国の専門家も参加。年内に検証結果をまとめる。

 調査団は今月24日以降、東電や経産省、原子力規制庁の関係者と会談を重ね、25日には第1原発で処理水タンクや関連設備を視察。放出のデータや手順、周辺海域での放射性物質分析の頻度などを聞き取り、国際的な安全基準に照らし実態を確認した。

 第1原発では25日午前、ALPSの配管洗浄中、作業員が放射性物質を含む廃液を浴びるトラブルが起きた。2人が入院しており、東電が調査団に報告した。

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