【天皇賞・秋/追い切り診断】ドウデュースを超える高評価「A」 「四肢の伸びも抜群で大幅に気配上昇」

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■ジャックドール

【中間調整】今年4月の大阪杯では好ダッシュからハナを取り切り、そのまま先頭でゴールイン。4度目のGI挑戦で悲願のビッグタイトルを手にした。その後安田記念5着、札幌記念6着だが安田記念はさすがに距離不足。連覇の懸かった札幌記念は安田記念を使った疲れが抜けきっていなかったようだし、インが極端に走りづらくなった稍重馬場も大きな影響があったようだ。

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今年の秋の目標は、昨年主導権を主張できず不完全燃焼の4着に終わった天皇賞・秋。札幌記念凡走のダメージはほとんどなかったようで、牧場でのケアもスムーズに進み、9月下旬に栗東へ戻っている。28日の初時計で坂路2F24秒9(馬なり)とさっそく軽快に脚を伸ばせたあたりも、牧場での順調さの証と言っていいだろう。10月18日にはCWで併せ馬。今回久々のコンビ結成となる藤岡佑介騎手が騎乗し、オープン馬ヴァンケドミンゴを追走すると、仕掛けられた直線では豪快に伸び、稽古駆けする馬を相手を問題にせず抜き去って2馬身の先着を果たした。

【最終追い切り】レース当週は助手騎乗でCW単走。先週の時点でやや掛かり気味だったことで、落ち着きをある程度意識した内容だった。序盤から前向きで躍動感のある雰囲気で進んでいき、それでいて折り合いも上々と理想通りの稽古。ラストは溜めた脚をスムーズに弾けさせることができていた。

【見解】1週前も豪快だったが、やや一本調子で素軽さという意味ではあとひと息。しかしそこでしっかり負荷を掛けたことで、レース当週は一気に素軽さアップ。首をリズミカルに使えていたし、四肢の伸びも抜群だった。札幌記念時から大幅に気配を上げて挑めそうだ。

総合評価「A」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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