藤井聡太八冠(21) 1年を通してタイトル防衛戦続く 次に超える記録は

(夏目みな美キャスター)
将棋の藤井聡太八冠(21)は、竜王の防衛に王手をかけているということで、ここまでの戦いを振り返りましょう。

相手は同い年の伊藤匠七段(21)です。竜王戦7番勝負、先に4勝した方がタイトルを獲得します。そして今は藤井八冠が第1、第2、第3局まで3連勝していますので、11月10日と11日に北海道小樽市で行われる第4局に勝利すれば、竜王防衛となります。

1年を通して何らかの“タイトル防衛戦”が続く…

八冠になって初のタイトル防衛ということで、これからは「八冠の状態をいつまで維持できるか」という戦いになってるわけですよね。

(大石邦彦アンカーマン)
もう大変な戦いなんです。スケジュールを見るとですね、これは勝ち続けるのは至難の技ではないか、というふうに思ってしまいます。

タイトル戦の例年のスケジュール、少し前後したりもするんですけども見てみますと、いま竜王戦ですよね。竜王戦の後、年が明けますと、王将、棋王のタイトル戦があります。そして春になる頃には叡王、名人、棋聖、王位、王座、そしてまた秋に竜王に戻って、これ1年間ずっと忙しい。

(夏目キャスター)
結構重なっていたりもしますし、めちゃくちゃ強い人たちが勝ち上がって挑みにくるんですよね。

「タイトル連覇」に「全冠保持」…藤井八冠が“次に超える記録”は

(大石アンカーマン)
そうなんです。こんな中で藤井八冠が、次に超える記録は何かということで調べてみました。それがこちら大山十五世名人のタイトル連覇、連続19期、19回連続でタイトルを奪ったり防衛したりした回数、19連覇なんですけども、この記録に対してはどうかというと、今戦っている竜王戦を防衛すると、連続19期19連覇になるんですね。

そして次の防衛で、新記録というふうになります。だからこの竜王戦で勝てば、タイトル連覇に並ぶ、その次の王将なのか棋王なのか、これ、進行状況で変わってくると思いますけども、こちらのタイトル戦で勝つと新記録になるということなんですね。

来年3月27日まで全冠保持すれば“羽生越え”も!

これだけではありません。もう一つあります。それが、羽生善治九段(53)が持っている全冠保持という、これ、当時七冠なんですけども。羽生九段は七冠状態を167日間続けたんですよね。この記録は破れるのかどうかということなんですけども、藤井さんの場合は、来年3月27日まで保持すれば、この167日を超える新記録となるということなんです。

これをスケジュールで見ていきますと、当然この竜王戦は取らないといけない。そして、来年、王将戦、棋王戦、これらのタイトルをしっかりとった頃に、この167日を超える新記録が生まれるのではないかということで、とにかく大変です。

とはいえこうした記録には、ほとんど興味がないというのが藤井八冠でもあるわけです。その藤井八冠が、己の道を邁進して今後どんな記録を打ち立てていくのかというのは本当に注目ですね。

(夏目キャスター)
藤井八冠がタイトル防衛に王手をかけた状態で臨む竜王戦第4局は、11月10日、北海道小樽市で行われます。

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