三輪さん(穴水町出身)相撲世界一 後輩・大の里が刺激「もっと強く」

金メダルを首から下げ、上司の伊藤さん(右)にねぎらわれる三輪さん=加賀市宮町

  ●ソディック加賀事業所勤務

 工作機械メーカーソディックの加賀事業所(加賀市)に勤務し、アマチュア相撲で活躍する三輪隼斗さん(29)=穴水町出身=が、21、22日にサウジアラビアで開催された格闘技国際大会の相撲競技で優勝した。海外の猛者を次々と破ってつかんだ自身初、出場した日本代表選手でも唯一の金メダル。三輪さんは激闘を物語る青たんが目立つ顔をほころばせ「もっと強くなりたい」と精進を誓った。

 三輪さんが優勝したのは、各種格闘技のチャンピオンを決める国際総合大会「ワールドコンバットゲームズ」。相撲競技には男女各3階級に日本代表として三輪さんら14人が出場した。

 21日にあった中量級(85~115キロ)では優勝候補に挙げられていたものの、準決勝でモンゴルの選手に惜しくも敗れ、決定戦を制して3位となった。

  ●サウジで200キロ寄り倒す

 22日は無差別級に出場し、決勝で200キロ近いウクライナの選手と対戦。110㌔の三輪さんはパワーで勝る相手に食い下がり、1分を超える熱戦の末、寄り倒しで頂点に立った。

 三輪さんの刺激となっているのが、新潟・海洋高の後輩である大相撲・十両大の里(23)=津幡町出身=の活躍だ。三輪さんは大学卒業後、高校生だった大の里を2年間指導し「当時から強かったが、自分も先輩として頑張ろうという気持ちになる」と世界一の快挙につなげた。

 帰国後は同僚や指導する子どもたちから多くの祝福を受けた。上司の伊藤徹夫さん(48)は「優勝して戻ってきて『仕事を休んで申し訳ありません』と言う気遣いができる。だからみんなが応援したくなる」と評価する。

 12月に東京・両国国技館で行われる全日本選手権に向け、26日に稽古を再開した三輪さんは「国際大会以上に厳しい戦いだが、優勝を目指す」と決意を新たにした。

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