大谷「盛り上がる投球を」 森田「しっかり結果出す」 ドラフトから一夜

キャッチボールする大谷投手=高岡市の高岡西部総合公園

  ●サンダバ3選手決意

 プロ野球ドラフト会議から一夜明けた27日、千葉ロッテに2位指名を受けた富山GRNサンダーバーズの大谷輝龍(ひかる)投手(23)=小松市出身=や巨人2位指名のHonda鈴鹿の森田駿哉投手(26)=富山市出身、富山商高OB=ら富山県勢7選手は、新たな舞台での飛躍を胸に動きだした。育成を含め過去最多の3選手が選ばれたサンダーバーズは、高岡市の高岡西部総合公園などで練習し、大谷投手は「ファンが盛り上がる投球をしたい」と決意を語った。

 サンダーバーズでは、大谷投手のほか、松原快投手(24)=黒部市出身、高朋高OB=が阪神育成1位、髙野光海外野手(19)がロッテ育成3位に指名された。

 大谷投手はリラックスした様子でキャッチボールや走り込み、ノックなどに取り組んだ。2位指名は全く予想していなかったとし「驚きだった。一日たっても気持ちが落ち着いていない」と話した。大谷翔平選手(エンゼルス)と同様に「オオタニサン」と呼ばれることについて「名前負けしない選手になりたい」と成長を誓った。

 社会人野球を経て才能を開花させた右腕は、ロッテは好守ともバランスの良いチームだとし「けがをせず、1軍で長く活躍したい」と前を見据えた。

 松原投手は、元サンダーバーズの阪神・湯浅京己投手から通信アプリ「LINE」で、「興奮した」「待ってるよ」と連絡が来たと明かし「近い年代が多くモチベーションになっている。合同自主トレから持ち味をしっかりアピールし、支配下に上がりたい」と闘志を燃やした。

 今季サンダーバーズに入団した髙野外野手は、吉岡雄二監督からプロ野球選手としての考え方や技術を教わり、充実した1年になったと振り返り「夢がかなってうれしい。次は支配下を目指し、若さと長打力を生かしたい」と意気込んだ。

  ●巨人指名あいさつ「即戦力の一言」

 森田投手は27日、三重県鈴鹿市の寮で指名あいさつを受けた。球団から「即戦力の一言に尽きる」と評される最速154キロの本格派左腕は「しっかりと結果を出して、勝利に貢献できるよう頑張りたい」とエースへ進化を誓った。

 榑松伸介スカウト部次長、木佐貫洋担当スカウトとの面談を終えた森田投手は「プロに対する実感が湧いた」と覚悟をにじませた。

 富山商高では夏の甲子園で16強入りし、U18日本代表に選ばれた。巨人の岡本和真内野手や岸田行倫捕手とは高校侍ジャパンでともに戦い、「9年前は違う世界の選手だと思ってプレーしていた。同じ環境でチームメートとしてやれるのが楽しみ」と笑顔を見せた。

 法大で左肘のけがに泣き、社会人では「2年目まではプロを目指して取り組んできたが、それ以降はホンダ鈴鹿のために頑張ろうとだけ考えた」と結果につなげ、5年目にして夢をつかんだ苦労人。約400件の祝福メッセージが届き「びっくりした」と喜んだ。

 富山の家族や小中高時代の監督には電話で報告し、「地元でお世話になった方たちに結果で恩返ししたい。富山で巨人戦が放送されると思うので、マウンドで活躍している姿を見せたい」と意気込んだ。

 木佐貫スカウトは「先発でもリリーフでも、即戦力としてどこでも使える。開幕に合わせることを期待している」と話した。

指名あいさつを受けて記念撮影する森田投手(左)と木佐貫スカウト=三重県鈴鹿市

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