東大寺(橋村公英別当)の開山良弁僧正1250年御遠忌を記念し、秘仏・良弁坐像(国宝)の特別拝観がきょう28日、奈良市雑司町の同寺法華堂で始まる。通常は開山堂に安置され、毎年12月16日の良弁忌のみ公開。同寺によると、法華堂で公開されるのはおそらく初めてだという。11月19日まで。
法華堂は東大寺の前身である金鍾寺の主要伽藍(がらん)の一つで、733〜747年までに創建された同寺最古の建物。良弁が華厳経の講義を行った場所とも伝わる。
同像は論議台に座った状態で安置され奈良時代に講義を行う良弁の姿を再現したように公開される。
27日には、橋村別当らによって開眼法要が営まれ、関係者らが参列した。
法要を終えた橋村別当は「争わず違いを認めながら共存することを理想に掲げる華厳経の教えを説いた良弁僧正に思いをはせてお参りいただけたら」と話した。
拝観時間は午前8時半〜午後4時まで。