パン小麦生産向上探る 大井川知事が坂東で対話集会 茨城

大井川和彦知事にゆめかおり生産の現状について説明する茨城パン小麦栽培研究会メンバーら=坂東市内野山

茨城県の大井川和彦知事と県民の対話集会「大井川知事と語ろう!新しい茨城づくり」が27日、同県坂東市内で開かれた。国産パン用小麦「ゆめかおり」の生産販売を進める茨城パン小麦栽培研究会(高橋大希会長)のメンバーら10人と品質安定や生産性の効率化など、農業生産の在り方について意見を交わした。

研究会は、県西地域のパン用小麦生産者らが2015年に発足させ、ゆめかおりの安定生産や品質向上に取り組んできた。本年度は会員約20人が計1150トンを収穫し、発足当初の目標千トンを突破した。

特に、各生産者の作物を組み合わせ、タンパク含有量を一定の値で平準化するなど品質の安定化を実現。研究会が生産した小麦を使い製造されたパンは、コンビニ大手のセブン-イレブンが販売するなど販路を広げている。

大井川知事は収穫後の保管倉庫や乾燥調整機などを見学した。集会では、高橋会長が茨城県産小麦の評価が全国的に高まっている現状に触れ「農地集約による生産性向上がこれからの課題」と説明した。大井川知事は「今後の茨城農業の構造改革に大きなヒントを頂いた。しっかり検討していきたい」と話した。

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