新しい家、カブトムシ安心 酒田・平田地域で盗難、発見のモニュメント

盗難被害を経て新たな居場所を見つけたカブトムシのモニュメント=酒田市・放課後等デイサービス事業所ならはし

 酒田市平田地域で盗難被害に遭い、今年9月に発見されたカブトムシのモニュメントが、所有するNPO法人ひらた里山の会(佐藤忠智代表理事)が運営する同地域の放課後等デイサービス事業所「ならはし」に設置された。もう盗まれることはないように、しっかり固定され、大きなカブトムシは安心した様子でたたずんでいる。

 モニュメント発見後、事業所を利用している小学生から、佐藤代表理事は「カブトムシはどうなるの」と聞かれた。事業所では毎年、カブトムシの幼虫を育てており、モニュメントの発見のニュースも話題になっていた。佐藤代表理事は子どもたちが親しむことができ、盗まれる心配もない同施設を、新たな設置場所に選んだ。モニュメントは全長135センチ、重さは約20キロの鉄製。発見時は一部がさびるなどしていたが、修繕と塗装を施し、今月上旬に設置した。

 モニュメントは同地域の里山「悠々の杜」に設置されていたが、昨年6月、何者かに持ち去られた。交流サイト(SNS)にアップされていた画像を基に、20キロ以上離れた同市八幡地域の数河(すごう)ノ池で見つかった。酒田署は窃盗事件として、引き続き調べを進めている。

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