南島原市で外国人労働者と市民が交流! 加速する円安…労働者の“日本離れ”に危機感 長崎

バーベキューで盛り上がるイベント参加者=南島原市、エコ・パーク論所原

 長崎県南島原市で働く外国人と市民が交流するイベント「外国人×島原半島BRIDGE PROJECT」が22日、同市北有馬町のエコ・パーク論所原であり、参加者約120人が和やかな雰囲気の中、楽しいひとときを過ごした。
 昨年以降加速する円安。ドルをはじめ、さまざまな通貨で円の価値が下落しており、南島原市内でも外国人労働者の“日本離れ”が顕著になっている。賃金だけでは諸外国に負けるため、基幹産業の農業の生産者らは労働力確保へ危機感を抱いている。
 イベントは島原半島観光連盟(相川武利会長)が、島原半島を海外の人から選ばれる地域にする第一歩として試験的に開催した。
 農業などに従事しているベトナム、インドネシア、スリランカの外国人技能実習生のほか、イタリア、米国の外国語指導助手(ALT)ら46人と市民70人が参加。秋晴れの下、レクリエーションやバーベキューを通して親睦を深め、互いの文化や価値観を共有した。
 スリランカのラナシンハ・アラッチゲ・バーギャ・マルシャンさん(23)は「日本人はフレンドリーだった。バーベキューでは初めて箸を使って食べた。シンハラ語で、スリランカで人気のソングを歌えて楽しかった」と笑顔で話した。
 相川会長は「当初計画の2倍超の参加者が集まり、盛況だった。来年以降も続けてほしいとのリクエストもあった。特に地元高校生17人がイベントに協力してくれたことは未来につながる」と満足げだった。

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