前半の低調響いた神戸は手痛いドロー…湘南は終盤GK負傷のアクシデントにも負けず【明治安田J1第31節】

明治安田生命J1リーグ第31節、湘南ベルマーレvsヴィッセル神戸が28日にレモンガススタジアム平塚で行われ、1-1のドローに終わった。

前節、京都サンガF.C.に勝ってリーグ連勝を飾った17位の湘南ベルマーレ。リーグ3連勝を狙う今節はスタメンを2枚代えており、茨田、山田に代えて田中聡、平岡が先発に入った。

一方で、前節鹿島アントラーズとの上位対決を制し、悲願のJ1優勝に近づく神戸はその試合から先発を2枚変更。マテウス・トゥーレルとこれまで全試合フルタイム出場していた山口蛍に代わって初瀬、飯野がスタメンに名を連ねた。

それぞれ優勝と残留に向け非常に大きな意味を持つ一戦、湘南は3分に右サイドを突破した岡本がいきなりビッグチャンスを迎えたが、GK前川が好セーブで阻止。いきなりピンチを迎えた神戸も6分にはクロスのこぼれ球に反応した初瀬がシュートを狙うなど、積極的な姿勢を見せる。

やや神戸が押し込み始めていた中で11分、杉岡が中央からボールを持ち運ぶと、ボックス内左で受けた阿部が粘りながらグラウンダーのクロス。これをボックス中央へ走りこんだ大橋がダイレクトで押し込み、湘南が先制に成功した。

勢いを強める湘南は15分、右サイドを突破した岡本からのクロスに平岡が頭で合わせたが、ボールは惜しくも枠外へ。29分には浮き球の難しいボールに対して阿部が見事にコントロールしたボレーシュートを放つも、ポストを叩いた。

31分には再び阿部がミドルシュートを狙うなど、試合は湘南ペースに。神戸は大迫へのロングボールという持ち味が中々機能しない時間が続く中、34分には左サイドの武藤からのクロスにファーサイドを走りこんだ佐々木が強烈なヘディングシュートを放ったが、GK富居が見事な反応で防いだ。

後半、パトリッキを投入して勝負に出た神戸は、さっそく試合を動かす。52分に岡本のハンドからPKを得ると、大迫が落ち着いてゴール右隅に決め同点に追いついた。

お互い何としても勝利が欲しいこともあり、試合は徐々にオープンな展開に。71分には神戸が手数をかけた攻撃から最後は大迫がシュートも、枠を捉えることはできなかった。

徐々に押し込まれる時間が長くなってきた湘南だが、75分にはカウンターからゴールに迫るシーンも。一方の神戸は82分、ルーズボールに反応して抜け出したパトリッキが1vs1を迎えたが、GK富居が立ちはだかった。

ここまでビッグセーブでチームを救ってきたGK富居だったが、アディショナルタイムに負傷してしまいプレー続行が不可能に。湘南はすでに交替枠を使い切っていたこともあり、大岩が急遽GKを務めることになった。それでも、湘南守備陣は最後まで集中を切らさず守り切り、そのまま1-1のドローに終わった。

湘南は勝利こそ得られなかったものの、不測の事態に見舞われながら価値ある1ポイントを獲得。一方の神戸は終盤の数的優位を活かせず、優勝争いをくり広げる中で手痛いドローとなった。

湘南ベルマーレ 1-1 ヴィッセル神戸
【湘南】
大橋祐紀(前11)
【神戸】
大迫勇也(後8)【PK】

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