28日午前1時ごろ、宇都宮市大通り1丁目の市道にイノシシがいるのをタクシー運転手と通行人が目撃し、それぞれ110番した。同市農林生産流通課によると、市中心部での目撃情報は初めてという。秋から冬にかけて餌が少なくなり、餌を求めて山から市街地に下りてきたのではないかとみている。
宇都宮中央署や同市によると、イノシシは体長約90センチ。場所はJR宇都宮駅から西に約500メートルの宇都宮共和大宇都宮シティキャンパス付近で、周辺にはオフィスビルや病院などが立ち並ぶ。イノシシは北へ向かっていったという。
また、27日午後8時ごろにも同市岩曽町の市道にイノシシがいると通行人から110番があった。
先月末から今月にかけ、千葉市や広島県福山市でも市中心部にイノシシが現れ、通行人らがかまれてけがをするなどの事案が相次いでいる。
宇都宮市や県猟友会宇河支部はパトロールを実施し、今後も定期的に市中心部の見回りを行うとしている。同市担当者は「イノシシを見かけたら近づかず建物や車の中に避難し、市や警察に連絡してほしい」と注意を呼びかけている。