『青空レストラン』 福井県大野市 “この土地でしかおいしく育たない” 『上庄さといも』 室町時代からの伝統栽培に驚き

美容家のIKKOが28日放送の『満天☆青空レストラン』に出演。MCの宮川大輔とともに、福井県大野市で栽培されている、この秋大注目の『上庄さといも』を生産する名人を訪ねた。

この日の名人は、この地で農家を営む上田さん夫妻。400年超えの歴史を持つ“里芋の街”・福井県大野市で栽培しているのが、そのおいしさから伊勢神宮に献上されたこともある『上庄さといも』。「隣の市に持っていって作っても、同じようにはできないんです」と名人が話すように、気温や土といった条件がそろうこの土地でしかおいしく育たない品種だという。

もちもち食感の『上庄さといも』に笑顔をみせたIKKO

その人気の秘密はお餅のようなもちもちの食感。IKKOは、「お餅好き。大好き」と満面の笑みをこぼした。このもちもち食感を生んでいるのは、山々に囲まれた扇状地という大野市ならではの地形。涼しい風が降りてきて夜温が冷える盆地の気候で育つことで、一般的なものよりもデンプン量の多い里芋が育つため、もちもち食感になるという。宮川は「普通の里芋ではないということですよね。すごい楽しみです」と期待を寄せた。

春に植え付けた親芋から子芋が生まれ、葉が伸びていくという上庄さといも。夏になると名人の背丈を追い越すほど成長するといい、大きな葉が生い茂った夏の里芋畑の写真を見た2人は、「うわぁ。こんなになるんですか!」「1本切ったら傘にできそうなくらい」と驚きの声をあげる。巨大な葉が光合成を行うことで、地中にデンプンなどの養分をたっぷりと蓄える。収穫の秋を迎えたこの日、2人は名人のレクチャーを受けながら、里芋の収穫体験に挑戦した。

『上庄さといも』の収穫体験をするIKKO

「大野在来品種ということで、丸くておいしそうな芋だけ種をとって、またそこから良いものをとって。良いものを選抜して残していくというのを室町(時代)からずっと」と名人。先人たちが400年以上受け継いできた上庄さといもを、さらに次の世代に受け継いでいくため、実は次にこの畑で栽培されるのは7年後だという。1度作ったあとに、同じ土地ですぐに作ってしまうと作物が病気になってしまう“連作障害”があるため、7年間他の作物を作り、また戻ってくるという。宮川は「今年7年ぶりやったんですね。はぁ~、そう思うとありがたいですね」と感心。育てる手間ひまと、そのおいしさから、一般的な里芋の3倍もの値がつく高級品になるという『上庄さといも』に2人は始終感嘆の声をあげていた。

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