ペンス氏が24年大統領選撤退 党候補指名断念「私の時でない」

ペンス前米副大統領(ゲッティ=共同)

 【ワシントン共同】ペンス前米副大統領(64)は28日、西部ネバダ州で演説し、2024年大統領選の共和党候補指名争いからの撤退を表明した。かつて仕えたトランプ前大統領(77)への対決姿勢を示し、同氏を敬遠する保守層の取り込みを狙ったが支持が広がらず、資金繰りにも苦労していた。共和党主要候補で初の撤退で、トランプ氏独走の構図が強まった。

 ペンス氏はキリスト教右派の福音派の敬虔な信者として知られる。演説で「聖書は『天の下の出来事には全て定められた時がある』と教えている。今は私の時ではない」と述べた。「選挙戦からは離れるが、節操ある共和党員のリーダーらが各地の選挙で勝てるよう闘う」と、トランプ氏や同調者を暗に批判した。

 政治サイト、リアル・クリア・ポリティクスによると、共和党の候補指名争いは、トランプ氏が党内支持率トップの59.1%で圧倒的な人気。12.6%のデサンティス・フロリダ州知事(45)や8.3%のヘイリー元国連大使(51)が後を追うが、苦戦している。ペンス氏は3.5%だった。

28日、米西部ネバダ州で演説するペンス前副大統領(ロイター=共同)

© 一般社団法人共同通信社