〈いしかわ百万石文化祭2023〉根付いた文化見て触れて

山中節を披露する芸妓=加賀市山中温泉の山中座

 国民文化祭(いしかわ百万石文化祭2023)は28日、南加賀の各地で能や漢詩の祭典などが繰り広げられ、来場者はふるさとにまつわる文化や伝統に親しんだ。

  ●能と山中節一緒に堪能 藩政期から受け継がれ 山中座

 加賀市山中温泉の山中座では、「加賀宝生能加賀公演×山中節四季の舞」(北國新聞社後援)が行われ、約170人が藩政期から受け継がれてきた能楽と山中温泉の芸妓(げいぎ)による山中節を堪能した。

 公演は2部構成で、1部の半能「野守白頭」では、鬼神が山伏の前に現れる場面を能楽師の島村明宏さんらが演じた。

 2部では山中芸妓が「山中節」「山中祭り獅子踊り」「こいこい音頭」で歌と踊りを披露した。観客が獅子に入って踊る体験も催された。特別出演した宗家藤間流の藤間寿さんが「義太夫三番叟(さんばそう)」を踊り、公演を締めくくった。

 加賀宝生能加賀公演は国民文化祭のリーディング事業、山中節四季の舞は加賀市地域文化発信事業として行われた。

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