アランマーレ初参戦、V1の挑戦「これからだ」 創部から8年、感慨深く

アランマーレに声援を送るファンや同僚たち=石川県輪島市

 バレーボールVリーグ女子1部(V1)に初参戦した本県のプレステージ・インターナショナルアランマーレは28日に初戦を迎えた。2015年の創部から8年で上り詰めたトップリーグ。石川県輪島市の試合会場や本拠地の酒田市では、創部当時から応援するファンや関係者、選手の家族らがさまざまな思いを胸にチームの初陣を見守った。

 輪島市の一本松総合運動公園体育館サン・アリーナには、この日早朝に車で地元を出発したというファンや関係者が続々と集まった。創部当時から応援する遊佐町比子、契約社員阿部直樹さん(49)は「地元にVリーグのチームがあるなら応援しないわけにはいかない。V1の舞台が楽しみで仕方がない」と準備万端でスタンドに陣取った。

 プレステージ・インターナショナル(酒田市)の関係者も続々と駆け付けた。同社の山形BPOパーク拠点長で、チーム創設当初に運営に携わった佐藤将吾さん(40)は「当時はどんな女子チームをつくるかを話し合ったりしていた。それがいよいよV1か、と思うと感慨深い」とかみしめるように話した。

 試合は強豪の埼玉上尾を相手に0―3のストレート負けを喫したが、随所でアランマーレらしい粘りも見せた。大黒柱として活躍する木村友里主将の母裕子さん(58)=東京都北区=は「いいプレーもあった。一戦一戦成長してほしい」、得点源でもある前田美紅選手の父憲文さん(49)=長野市=は「チャレンジャー精神でこのままやってほしい。リーグはこれからだから」とスタンドから娘にエールを送っていた。

◇酒田でPV、得点のたび沸く

 酒田市の酒田駅前交流拠点施設ミライニでは、後援会「アラン∞エール」と酒田市教育委員会が企画したパブリックビューイングが行われ、サポーター「シップメイト」がアランマーレのV1初戦を観戦した。

 会場では約40人がチームの勇姿を見守った。施設の図書館内に大型モニターが設置され、得点を挙げるたびに沸き上がった。ストレート負けにため息が漏れたが、モニターに映る選手に向けて拍手を送った。

 嘱託社員阿曽圭さん(25)=同市緑町=は「サーブで相手を崩すのが難しそうで、V1とV2の壁を感じた」。会社役員斎藤勝利さん(64)=遊佐町藤崎=は「リーグ戦序盤はV1の洗礼を受けて、後半戦の力にしてほしい」と話した。

パブリックビューイングでV1初戦を観戦したサポーター「シップメイト」=酒田市・酒田駅前交流拠点施設ミライニ

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