アルテタ監督が「ハヴァーツ再生計画」で参考にすべき“ある選手”とは シメオネ監督の言葉もヒントに?

写真:アーセナルで輝きを失うハヴァーツだが…… ©Getty Images

イギリスメディア『football.london』が、アーセナルに所属するドイツ代表MFカイ・ハヴァーツの実力を最大限に引き出す方法について論じた。

今夏に大きな期待を背負ってチェルシーからアーセナルに加入したハヴァーツだが、新天地でのプレーは精彩を欠いている。公式戦15試合に出場して、成績は1ゴール1アシスト。7500万ユーロ(約120億円)もの移籍金に見合うような活躍ができていないのが現状だ。

『football.london』によると、ミケル・アルテタ監督は今を時めく“ある選手”を参考に、「ハヴァーツ再生計画」を立てるべきだと主張している。

「それは、ジュード・ベリンガムだ。2人(ベリンガムとハヴァーツ)を比べると、どこに似ている要素があるのかという疑問が生じるかもしれない。しかし、彼らには類似する点があるのだ」

同メディアは、両選手とも両足と頭でゴールを決めることができ、ペナルティエリア外からシュートを叩き込むことができる点を共通項として挙げ、さらに重要なポイントが似ていることを強調した。

「レアル・マドリードでのベリンガムは、ホセルのような大型ストライカーとプレーすることで、前線に生まれるスペースを享受し、ゴールにつなげている。ハヴァーツも、レヴァークーゼン時代には(ケヴィン)フォラントというターゲットマンがいて、生まれたスペースに飛び込んでゴールを量産した」

また、『football.london』はベリンガムやハヴァーツのような選手にとって、最前線に構えるターゲットマンの存在が重要であることを証明する言葉があるという。現地時間9月24日に行われたラ・リーガ第6節の“マドリード・ダービー”を3-1で制した、アトレティコ・マドリードのディエゴ・シメオネ監督のコメントだ。

「ベリンガムはホセルの空中戦をよく利用するんだ。ホセルがいなければ彼が輝くためのスペースは減る」

“マドリード・ダービー”で、ベリンガムはブラジル代表FWロドリゴとともに2トップを形成。ホセルはベンチスタートとなり、後半からの出場となった。なお、この試合でベリンガムは無得点に終わっている。

『football.london』は「残念ながら(エディ)エンケティアや(ガブリエウ)ジェズスらは、ホセルやフォラントのような“空中戦に強く、スペースを生み出す選手”ではない。ハヴァーツと真に相性が良いのは、空中で存在感を発揮でき、スペースを与えてくれる選手なのだ」と締めくくり、今冬もしくは来夏の移籍市場でターゲットマンを獲得することこそが、「ハヴァーツ再生計画」に必要な条件だとした。

“参考材料”として挙げられたベリンガムは、加入初年度ながらレアル・マドリードの中心選手となり、現地時間10月28日に行われたラ・リーガ第11節のバルセロナ戦では2ゴールを挙げて勝利の立役者となった。ハヴァーツも能力を引き出してくれる相棒を手にして、アーセナルで輝くことができるだろうか。

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