欧州自動車大手と暫定合意 労組、GMへのストは拡大

28日、米ミシガン州で、暫定合意のニュースに反応するステランティスの従業員ら(AP=共同)

 【ニューヨーク共同】全米自動車労働組合(UAW)は28日、大手「ビッグスリー」へのストライキを巡り、旧米クライスラーを傘下に持つ欧州ステランティスとの労使交渉で暫定合意した。一方、いまだ合意に至らないゼネラル・モーターズ(GM)に対するストは拡大した。

 ステランティスとの新たな労働協約では、契約期間中の25%の賃上げに加え、中西部イリノイ州の組立工場を再開するといった雇用対策が盛り込まれた。9月15日から1カ月以上続いたストは収束する見通しで、バイデン米大統領は「UAWとステランティスが苦闘の末、歴史的合意に達したことを称賛する」との声明を出した。

 一方でUAWは28日、GMへのストを南部テネシー州スプリングヒルにある工場に拡大した。米ブルームバーグ通信は27日にGMが25%の賃上げで組合側と合意したと伝えたが、ロイター通信によると退職手当などを巡り難航しているという。

 ビッグスリーはステランティス、GMのほかフォード・モーターの自動車大手3社。

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