持続可能な漁業「受注漁」で玉野市の漁師 ストーリー賞を受賞 岡山

海の資源を守りながら、客からの受注分しか魚を獲らないという「受注漁」に取り組む岡山県玉野市の漁師 邦美丸・富永邦彦さんと、妻・美保さんが「プレスリリースアワード2023」で「ストーリー賞」を受賞しました。

「プレスリリースアワード2023」はプレスリリース配信サービスなどを運営するPR TIMESが主催したもので、10月28日の「プレスリリースの日」に先立ち10月26日に東京都で審査会が開かれました。2022年9月1日~2023年8月31日の1年間を対象に、国内で発表されたプレスリリース1161件がエントリーし、企業・自治体など10件のプレスリリースに賞が贈られました。

富永さんの受賞したストーリー賞は「人に語りたくなるストーリーを最も有しているプレスリリース」に贈られるものです。個人事業主としては唯一の受賞となりました。

富永さんが取り組む「受注漁」は水産資源の問題や漁師の長時間労働の課題を解消するもので、富永さんはKSBの取材(2023年9月)に対し、受注漁の活動を通して「漁業の世界を夢ある職業にしていきたい」と話していました。

審査員の國學院大學・観光まちづくり学部・河炅珍准教授は、受賞理由について「生産者と消費者をダイレクトに結ぶ『受注漁』というシステム自体、大変面白く、時代にもあう発想で話題性があると思いました。背景にある持続可能な漁業や、水産資源をめぐる様々な課題が分かりやすく説明され、その上で、受注漁の特徴や意義が説得力のある形で伝わってきます。プレスリリースを読み終わった後、『受注漁』について語りたくなりました。まさに、ストーリー賞にふさわしい魅力、可能性を感じています」としています。

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