山田雄士のゴールで先制の柏、後半途中から数的優位も川崎Fに追いつかれドロー決着… 橘田健人が同点弾【明治安田J1第31節】

29日、明治安田生命J1リーグ第31節の柏レイソルvs川崎フロンターレが三協フロンテア柏スタジアムで行われ、1-1の引き分けに終わった。

12月9日に天皇杯決勝でも対戦する両チーム。ホームの16位・柏はJ1残留に向けての勝ち点「3」が欲しい一戦となった。前節の浦和レッズ戦はマテウス・サヴィオや犬飼が欠場となった他、U-22日本代表帰りの細谷もベンチスタートとなり結果的に0-2で敗戦。今回の川崎F戦では前述3選手がスタメンに戻ってきた。

対する9位・川崎Fは前節のアビスパ福岡戦で4-2の勝利。終盤に3得点をあげる逆転劇を見せた。ミッドウィークに行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)のBGパトゥム・ユナイテッド(タイ)戦も同じく4-2の勝利で終えた中、今節は大南が出場停止。レアンドロ・ダミアンも欠場となり、ジェジエウとバフェティンビ・ゴミスが先発出場した。

立ち上がりは比較的柏が押し込む展開に。8分には右サイドをドリブルで持ち上がった山田雄士から中央の細谷へパスが通り、細谷は振り向きざまに左足でシュート。これはGKチョン・ソンリョンの正面を突いた。

徐々に川崎Fもペースを掴み始める。左サイドからの登里のクロスにゴミスが合わせるシーンもあったが、得点には結びつかなかった。

目まぐるしく攻守が入れ替わる中、27分には柏の細谷がネットを揺らす。マテウス・サヴィオのスルーパスにジエゴが抜け出すと、左ポケットからグラウンダーのクロス。これを細谷が押し込んだが、ジエゴのオフサイドでノーゴールとなった。

30分にも柏に決定機。山田康太が右サイドからボックス内にドリブルで切り込むと、右ポケットで細谷にボールが渡る。素早い反転からシュートに持ち込むも、これはわずかに枠の右に外れた。

より鋭い攻撃を見せる柏は40分についに先制点を奪う。中盤でのパスカットからカウンターを発動すると、右ハーフスペースの山田雄士にマテウス・サヴィオからスルーパスが通る。そのままGKとの一対一を迎えると、右足で放ったシュートがゴール左へと決まった。

その2分後、川崎Fはすぐさま反撃に出る。押し込んだ中でボックス手前右から山根が中央へグラウンダーのクロスを送ると、ゴール前にポジションを取っていたゴミスが左足で合わせる。同点弾かに思われたが、ゴミスのオフサイドにより得点は認められなかった。

1-0で迎えた後半、川崎Fは瀬古に代えて遠野を投入。すると50分、ボックス内でパスを受けたゴミスが相手DFのタイミングを外してシュートまで持ち込んだが、GK松本のファインセーブに阻まれた。

追い上げムードが漂っていた川崎Fだったが、54分に不測の事態が。入ったばかりの遠野がハーフウェーライン付近でスパイクの裏を見せながら細谷にタックルしてしまい、オンフィールド・レビューの結果、主審はレッドカードを提示。ここから川崎Fは10人で戦うこととなった。

数的優位となった柏は怒涛の攻撃を見せる。59分には左サイドのジエゴからの折り返しをゴール前で山田雄士が合わせたが、シュートはバーの上を越えてしまった。

状況を変えたい川崎Fの鬼木達監督は、59分にマルシーニョに代えてジョアン・シミッチを投入。ゴミスと家長を2トップとする[4-3-2]のような形に変える。

さらに宮代、瀬川を68分にピッチに送り出した川崎Fは、その2分後に試合を振り出しに戻す。脇坂が中央から右サイドへ展開すると、山根が中央へグラウンダーのクロス。これを走り込んだ橘田が右足で合わせ、ゴール左にシュートが決まった。

その後は両チームともにゴールへ迫る一進一退の攻防が続く。75分にはゴミスのシュートが右ポストに直撃。その1分後には細谷がGKチョン・ソンリョンとの一対一を迎えたが、コースがなかったことからシュートは枠の右へと外れた。

終盤に差し掛かると、数的優位の柏が交代カードを切りながら勝ち越し点を狙いにいったが、結局最後までゴールは奪うことができず、1-1のまま試合終了。勝ち点「1」を分け合う結果となった。

柏レイソル 1-1 川崎フロンターレ
【柏】
山田雄士(前40)
【川崎F】
橘田健人(後25)

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