遠のく来季J3参入…ヴィアティン三重&クリアソン新宿のJFL優勝消滅、“継続審議”青森は4位転落、6位高知は首位Hondaとドロー【JFL第26節】

いよいよ佳境...J3下位の関係者も見て見ぬ振りができないJFL[写真:©︎CWS Brains, LTD.]

28~29日にかけ、日本フットボールリーグ(JFL)第26節の7試合が各地で行われた。

◆高知ユナイテッドSC 1-1 Honda FC

Jリーグ入会申請が「継続審議」となっている高知。何はともあれ、まずは今節を含め、残り5試合で「JFL2位以内(※Jリーグ入会申請が承認されているクラブは優勝ならJ3自動昇格、2位ならJ3の19位との入替戦へ進む)」を掴みたいところであり、今節は本拠地・春野陸上競技場で”Jへの門番”として名高い首位Hondaと対戦した。

決定機を作れずに迎えた65分、HondaのDF川浪龍平にボックス手前から右足ミドルを叩き込まれて失点。それでも77分、76分に投入されたばかりのFW新谷聖基がDFと競り合いながらも流し込んだ一撃で同点とする。

同点直後には入場者数が今シーズン最多の「2136人」と発表され、ボルテージが上がる高知の選手とスタンド。しかし、逆転弾は奪えず、1-1のドロー決着に。「JFL2位以内」の確保に向け、かろうじて希望を繋いだ格好だ。

◆ソニー仙台FC 1-1 ヴィアティン三重

Jリーグ入会申請が条件付きで承認されたV三重。「JFL2位以内」を掴めるか否かとなっているが、今節は2位ソニーとの対戦となり、残り5試合で勝ち点差は「9」。ここで敗れて「12」まで開くようなら、来季のJ3参入は絶望的だ。

観衆1395人を集めた前節のホームゲーム(ブリオベッカ浦安戦/1△1)は終盤の被弾により、ドロー。2試合白星から遠ざかるなか、今節は32分、ソニーのFW鈴木啓太郎に先制点を叩き込まれ、1点ビハインドで前半を終える。

まずはなんとか追いつきたいところだが、0-1のまま時計の針だけが進んでいき、いよいよ後半もアディショナルタイムへ突入。90+1分、GKからのロングボールに抜け出したFW梁賢柱が右足弾を流し込み、ようやく同点とした。

かろうじて1-1のドローに持ち込んだV三重。しかし、この結果により、JFL優勝の可能性が消滅。残り4試合で2位ソニーとは勝ち点「9」差のまま。来季のJ3参入が極めて厳しい状況となった。

◆ラインメール青森 0-1 ヴェルスパ大分

高知と同じくJリーグ入会申請「継続審議」の青森&V大分。どちらもホームゲームの観客動員が伸び悩むなか、今節は青森ホームでの対決に。弘前市運動公園陸上競技場で行われた一戦は観衆「1516人」を記録した。

試合はアウェイのV大分が0-1で勝利。V大分は74分、カウンターからFW中井崇仁が抜け出し、一度は青森のGK廣末陸に阻まれるも、こぼれ球を拾って最後はFW松木駿之介がシュート。廣末が処理し損ねたように見えるが、記録上は松木のゴールとなった。

V大分が12位から8位まで浮上した一方、青森はレイラック滋賀にかわされる形で4位転落。来季のJ3参入に可能性を残すチームの中で最上位の青森だが、ここにきて手痛い黒星に。それでも残り4試合で2位ソニーとは勝ち点「4」差。2位以内の確保を諦めるにはまだ早い。

◆クリアソン新宿

なお、今節試合のなかった新宿も、V三重とともにJリーグ入会申請が条件付きで承認されている。だが、こちらもV三重とともに残り4試合で2位ソニーとの勝ち点差が「11」まで開き、JFL優勝の可能性が消滅し、来季のJ3参入が厳しくなっている。

◆JFL第26節
10月28日(土)
ブリオベッカ浦安 1-1 FCティアモ枚方
10月29日(日)
高知ユナイテッドSC 1-1 Honda FC
ソニー仙台FC 1-1 ヴィアティン三重
沖縄SV 2-1 鈴鹿ポイントゲッターズ
ラインメール青森 0-1 ヴェルスパ大分
ミネベアミツミFC 0-0 FCマルヤス岡崎
レイラック滋賀FC 3-0 東京武蔵野ユナイテッドFC

※今節試合なし
クリアソン新宿

◆順位表
1 Honda 44 +19
2 ソニー 40 +11
3 滋賀 39 +8
4 青森 36 +5
5 浦安 36 +2
6 高知 33 +4
7 V大分 32 -3
8 鈴鹿 32 -5
9 V三重 31 +4
10 マルヤス 31 ±0
11 新宿 31 -7
12 枚方 30 -7
13 ミネベア 28 -4
14 武蔵野 26 -8
15 沖縄 22 -19

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