タイ、殺害映像に抗議 国連総会で公開、承認せず

 【バンコク共同】イスラム組織ハマスによる7日のイスラエル奇襲を巡り、タイ外務省は29日、国連総会で最近公開された映像にタイ人が非人道的に殺害される様子が写っていたとして、抗議する声明を出した。犠牲者や遺族に敬意を欠き、外務省は公開を承認していないと訴えた。

 映像はイスラエルの国連大使が公開した。タイのセター首相は同日「われわれは中立の立場だ。火に油を注ぐべきではなく、公開は残念だ」と記者団に述べた。

 イスラエルには労働者を中心に約3万人のタイ人が滞在していた。奇襲でパレスチナ自治区ガザ周辺で農作業などに従事していたタイ人32人が殺害された。

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