初戴冠の宮田莉朋「世界に行きたいという想いが原動力になった」【2023年SFチャンピオン会見】

 2023年全日本スーパーフォーミュラ選手権の最終戦となった第9戦『第22回JAF鈴鹿グランプリ』の決勝後、鈴鹿サーキットで2023年シーズンのシリーズチャンピオン会見が行われ、ドライバーズタイトルを獲得した宮田莉朋(VANTELIN TEAM TOM’S)、そして野尻智紀とリアム・ローソンを擁してチームタイトルを獲得したTEAM MUGENの田中洋克監督、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得したローソンの3名が登壇。タイトルを獲得した喜びを語った。

■宮田莉朋(VANTELIN TEAM TOM’S)

ドライバーズポイント:114.5pt

「まずはシリーズチャンピオンを獲得することができて、TGR(Toyota Gazoo Racing)、TEAM TOM’S、応援してくださるファンの皆様に感謝しています」

「正直、今年自分がチャンピオンを獲得することができるとは思っていませんでした。ただ、これまで自分は優勝もポールポジションも獲ることができていなかったので、そのために何をすべきかをチームと一緒にたくさん考えてきました」

「その結果、第3戦の鈴鹿で初優勝を飾ることができ、そこからクルマにも自分自身にも自信がついていきました」

「また、今年からは『TGR WECチャレンジプログラム』にも参加するようになって海外に出ることも増え、改めて自分が何をするべきなのかということを考えることができ、原動力にもなりました」

「自分はやっぱり、『世界に行きたい』と感じてレースを始めたので、その想いがこのタイトル獲得にも繋がったと思うので、本当に嬉しいですしホッとしています」

「これまでは、『いま僕はスーパーフォーミュラでシーズンをリードしています』と言っても、世界ではなんにも伝わらなかったと思います」

「ですが、僕がこれから世界に行った時には『スーパーフォーミュラのチャンピオン』ということを意識してもらえると思うので、なめられないように日本人としての力強さを見せたいと思います」

■田中洋克監督(TEAM MUGEN)

ドライバー:野尻智紀/リアム・ローソン
チームズポイント:188.5pt

「今シーズンは9戦中6勝をあげることができまして、チームの強さをファンの皆様に伝えることができたと思います」

「振り返ってみると、新しくローソン選手を仲間に加えたときには、ここまで結果を出す良い走りをしてくれるとは思っていませんでした」

「野尻選手も、1戦の欠場はありましたがチャンピオンにふさわしい走りを見せてくれました」

「ドライバーズチャンピオンを獲ることができなかったという点はもちろん悔しいですが、チームチャンピオンを獲得するということもひとつの目標であったので、そこはホッとしています」

「ドライバーズタイトルについては、今年は宮田選手が本当にはやかったので、来年こそは獲り返せるようにより強くなって頑張りたいと思います」

2023スーパーフォーミュラ第8戦&第9戦鈴鹿 田中洋克監督(TEAM MUGEN)

■リアム・ローソン(TEAM MUGEN)

ドライバーズポイント:106.5

「非常に素晴らしく驚きに満ちた1年間でしたが、とてもタフなシーズンでもあったように思います」

「以前このシリーズに参戦していたニック・キャシディ(2019年チャンピオン)やピエール・ガスリー(2017年2位)からも、『成功するまでに時間はかかるかもしれないが頑張れ』とずっと伝えられてきました」

「なので、いろいろな人からできるかぎりの助けをもらって、すべてを自分の力にしながらシーズンを過ごしてきましたし、良いシーズンになったなと思います」

「ドライバーズタイトルを獲得することができなかったのは残念でしたが、(タイトルを手にした)宮田選手は常に表彰台に上がっていて、ずっと素晴らしい走りを見せていたと思います」

「ただ自分も、TEAM MUGENで1年間走ることができたということを本当に誇りに思っています」

「このチームで学んだ多くのことが、F1で走るということに繋がったと感じていますし、多くの影響を与えていただいたと思っています。チームのみんなには大変感謝しています、ありがとうございました」

2023スーパーフォーミュラ第8戦&第9戦鈴鹿 リアム・ローソン(TEAM MUGEN)

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