1万3290人声援受け駆ける 金沢マラソン、4年ぶり通常開催

1万3290人が出場した大会で勢いよくスタートするランナー=金沢市広坂2丁目

  ●沿道に15万4000人

  市民マラソン大会「第9回金沢マラソン」(北國新聞社など主催)は29日、金沢市内で開催され、1万3290人が秋晴れの下で城下町を駆け抜けた。新型コロナの5類移行を受け、4年ぶりの通常開催で、海外から受け入れたランナーが出場、沿道の応援も解禁され、約15万4千人がエールを送った。男子は石川県勢が大会初の連覇を果たし、県都は熱気に包まれた。

 フルマラソン(42.195キロ)のみが行われ、男子トップの福村拳太選手(砂山商事、野々市)は2時間16分51秒で昨年に続く優勝。2位には2時間17分02秒で能美市出身の中村高洋選手(京セラ鹿児島、鹿児島)が入った。

 女子は伊藤千文選手(鹿族、三重)が2時間34分45秒の大会新記録で制した。小松市出身の大井千鶴選手(NARA-X、奈良)が2時間38分05秒で2位となった。

 大会は日本陸上競技連盟、国際陸上競技連盟、国際マラソン・ディスタンスレース協会の公認コースで行われた。金沢外環状道路海側幹線の延伸に伴いコースの一部を変更し、福久-大浦間を活用した。

 出走者は男子1万209人、女子3081人。しいのき迎賓館前を午前8時半、同8時45分の2グループに分けてスタートした。制限時間の7時間以内に完走したのは全体の96.34%に当たる1万2803人だった。

 沿道22カ所の応援スポット・ステージでは、伝統芸能の太鼓演奏や踊りなどが披露された。出演団体数は沿道応援サポーターを含めて137団体約4600人となった。運営には約4900人のボランティアが協力した。表彰式では男女1~3位に金工とガラス工芸のトロフィーなどが贈られた。

沿道応援が解禁され、ランナーに声援を送り、タッチする学童野球チームのメンバー=金沢市小坂町

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