高校生が真剣調理 3チーム個性豊かに しっとり炒飯選手権 上越高が最優秀賞 上越商工会議所

インタビューを受けながら盛り付けする上越高料理部「とんとん亭」のメンバー

上越産米を使った、しっとり食感の炒飯(チャーハン)のレシピを高校生が独自に考案し、優勝を競う「高校生しっとり炒飯選手権」が29日、ワークパル上越(上越市下門前)で開かれ、上越、妙高両市の高校から3チームが出場した。上越商工会議所観光・文化振興委員会主催。

「しっとり―」は、コシヒカリやこしいぶきといった甘さ、粘りのあるコメで調理したチャーハン。上越ならではの食資源、観光コンテンツとして磨き上げるため、同委員会がこれまでに約20店を認証し、認知度向上に努めてきた。

最優秀賞を受賞した上越高料理部「とんとん亭」の3人は、チャーハンに「白菜のクリーム煮」からヒントを得たとろみのあるスープを添えたものを考案。具に塩こうじを使ったチャーシューやシロウリのこうじ漬け、スープには酒かすやエビ、イカ、ホタテが入る。シロウリのこうじ漬けは直売所に足を運んで上越市の特産野菜を調べるうち、シャキシャキ、した食感のシロウリにたどり着いたという。

リーダーの大野天さん(3年)は「当日出席できなかったメンバーからのメッセージに、1位を取って帰ってくると返信したので、本当に取れて良かった」と話した。

高校生は約3カ月かけレシピを考案。トマトソースやチーズを使った西洋風、ギョーザと融合させた中国風など、個性豊かなチャーハンが完成した。審査員は上越商工会議所の高橋信雄会頭のほか、市内の料理人や料理研究家、コメを提供した農業会社の役員ら5人。料理研究家の梅田みどりさんは「どれも見た目が華やかですてき。原価がきちんと計算されており、経験は今後役に立つ」と評価した。

最優秀賞を受賞したチャーハンはレシピの改良を行い、11月3日から10日間限定で王華飯店(同市仲町3)がメニューに加える予定だ。

白い調理服を着た「とんとん亭」のほか2チームが出場。5人の審査員は「どれもおいしくて点数がほとんど開かなかった」と話していた

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