お金が逃げる「大損!節約術」100均をやめて900万円貯めた節約主婦

お金が貯まらないと感じている人は、ぜひご自身の生活を振り返ってみてほしい

「値上げ、節約という言葉が定着してきた今、毎日当たり前のように行っている節約術が、実はまったく節約になっていないこともあるんです」

と話すのは、この5年間で300万円の借金を返済し、さらに600万円の貯金を達成したカリスマ節約主婦の、ののこさん。

「家計管理をちゃんとやらねばと思ったのは、夫に300万円の借金があることが発覚したのがきっかけです」(ののこさん、以下同)

とはいえ、すぐにお金を稼ぐことは難しいと判断したののこさんは、毎日の暮らしにある節約の法則を導き出し、貯金ゼロから借金返済、さらには600万円を貯めた。「節約生活で“やめたほうがよいこと”“やってよかったこと”を改めて考えることで、実は無駄だった節約術に気付くことができました。お金が貯まらないと感じている人は、ぜひご自身の生活を振り返ってみてほしいです」

ののこさんがうっかりやってしまっていた“節約術の間違い”7つを教えてもらった。

■無駄な努力になりがちな間違った節約術

【1】激安スーパーの買い回り

「激安だからといって、不要なものまで買ってしまったら元も子もありません。労力も無駄になります。

また、安い品を求めてスーパーをはしごする方がいらっしゃいますが、結果的に余計なものを多く購入したり、買い回りする時間や労力、ガソリン代がかかることを考えるとおすすめできません。

私は、日常的に使う低価格スーパーを1カ所に決めています。日常的に購入する食材などの価格を把握しているので、高いときに購入することがなくなりました」

【2】家族と買い物に行く

「家族と一緒に行くと、知らぬ間に買い物かごに予定外のものを入れられて、うっかり買うはめになるので、極力1人で行くようにしましょう」

買い物は、1カ所のスーパーに1人で行くのを原則にしよう。

【3】スーパーで買い物をしながらなんとなく献立を決める

「“なんとなく献立を決める”こともNGです。とりあえず安い食材を買って献立を決めると、予定外のものを買いがち。激安でも、使い切れずロスを出してしまったら意味がないので、激安品には飛びつかないようにしてください」

思わずセール品をカートに入れてしまわないよう、買い物に行く前に、必ず食材の在庫をチェックしてから、約1週間分の献立を決めると、余計な出費をせずに済むという。

【4】プチプラアイテムに飛びつく

「安い物を買って雑に扱って壊したりすると、結局、損をすることに。よい物を大事に使い続ければ、買い替えが不要な分、節約になります。また、質のよい物を使っているとぜいたくな気持ちにも浸れて、生活もうるおいます」

【5】なんでもフリマに出す

「フリマアプリは、販売に時間と労力がかかります。割り切ってリサイクルに回すなど不要な物を家にとどめないほうが結果的によいでしょう。使わない物のために部屋が占領されて家賃がかかっているのは、もったいないことです。

また、家電は省エネのものに買い替えるほうが長い目で見て節約になります。10年以上使っている家電は、買い替えを検討してもよいかもしれません」

【6】節約術の取り入れすぎ

「張り切って、あれもこれもとはやりの節約術を一気にたくさん取り入れると、結局全部続かなくなります。無理のないよう、節約術は1つずつ試して、自分に合ったものを長く続けましょう。習慣化してきたら、次の節約術にチャレンジするとよいでしょう。

節約は1つずつステップアップするもの、と捉えて」

【7】ガマンをしすぎる

「趣味や外食など、自分の好きなことを全部やめてしまうとストレスになり、ある日、突然、爆発消費につながるので、メリハリをつけることが大事です」

リバウンドが起きると大損するので、無理をして節約をするのはやめよう。

逆に、ののこさんがやってよかったと特におすすめする節約術は、下味冷凍。調理の時短にもなり、年間約5万589円も節約になったそう。

「忙しくて食事の用意に時間が割けないときや、疲れて動けない日などのために、ちょっとのひと手間で“冷凍貯金”をしておくことで気持ちに余裕ができました。

週に一度、スーパーに行って食材を買い、下味冷凍をしておけば、平日の夜がとても楽なんです。フリーザーバッグに肉や魚と調味料を入れて冷凍するだけ。

食べるときに解凍して調理をするのですが、素材のうま味が増してコクがアップ、忙しい日なのにちゃんとした食事が作れることに達成感があります。

出かけると、疲れたから外食しようという気持ちになりますが、冷凍してあるものを消費せねばという使命感もあり、家に帰って食べたほうがいいねと、家族と話す場面も多いです」

と外食費の節約にも貢献。また、野菜高騰のときこそまとめて買って食べきれない分は冷凍しておくことでロスも防げて調理も楽になるとのアドバイスも。

また、毎月の食費・生活費の金額を決めることでお金の流れを把握することも重要だそう。

「月に一度、ひと月分の生活費にあたる現金を千円札で用意し、1週間ごとの予算に分けてファイルに保存します。

使った金額をファイルから抜き、“使った金額用のファイル”に移動していきます。これならキャッシュレス決済でも何にいくら使ったかが分かり、お金の流れを把握しやすいんです」

とはいえ、毎日の節約はつらいと感じることもある。

「モチベーションを保つには、過去の自分と比べること。たとえば年に一度、固定費を見直すのですが、今年は3千円節約できました。昨年より千円でも多く貯金ができたら、偉い! と自分を褒めるんです。その繰り返しで、借金返済と家の購入までできました」

節約が苦手でも、まずは“やめるべきこと”から手をつけてみることが大切。

上を見ればキリがないので、いきなり高いハードルを設定せず、ついやりがちな行動を反省してみることで、スムーズな一歩が踏み出せるはずだ。

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