島瀬美術センターで「北斎展」 代表作「冨嶽三十六景」など約170点展示 12月3日まで

内覧会で「冨嶽三十六景」などについて解説する“北斎博士ちゃん”こと目黒さん=佐世保市、島瀬美術センター

 佐世保市島瀬町の島瀬美術センターで、開館40周年を記念した「世界が絶賛した浮世絵師 北斎展-師と弟子たち-」が21日から開かれている。江戸時代後期に活躍した浮世絵の巨匠、葛飾北斎の代表作「冨嶽三十六景」など約170点を展示している。12月3日まで。
 富士山を題材にした「冨嶽三十六景」は全46作品のうち約20点を展示。「神奈川沖浪裏」「凱風快晴」などの大胆な構図と斬新な色づかいの作品群が並ぶ。「百物語」シリーズの妖怪5図や絵手本「北斎漫画」、肉筆画なども紹介。生涯にわたって幅広い分野に挑み続け、ジャポニスムとして西洋の芸術文化に影響を与えた北斎の神髄を伝える。
 弟子の作品や、フランス人画家のアンリ・リヴィエールが制作した「エッフェル塔三十六景」なども見どころとなる。
 20日に開幕式があり、テレビ番組で“北斎博士ちゃん”として知られる国際北斎学会特別顧問の中学生、目黒龍一郎さん(14)が来場。内覧会で「遠近法を用いて写真のようなリアルな絵を描いた」などと作品を解説した。

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