自動車部品の製造加工を手掛けるMPPKOMATSU(株)が民事再生法を申請

MPPKOMATSU(株)(浜松市西区)は10月27日、静岡地裁浜松支部に民事再生法の適用を申請した。
申請代理人は南栄一弁護士(南法律事務所、東京都千代田区平河町2-4-13)ほか2名。
負債総額は約50億円。

1953年6月、金属切削業を目的に創業。自動車部品等の製造加工を手掛け、冷間鍛造を得意とし、地場大手の輸送機器メーカーなどに受注基盤を形成していた。1999年5月には一貫生産体制の確立を目指し、総額約30億円を投じて現本社地である浜松西テクノ工業団地に進出。内製率が高まり、顧客からも評価を得ていた。
しかし、その後も生産設備に対する継続的な投資を要し、2017年12月期以降は減価償却負担を吸収しきれず大幅赤字が続いていた。2022年12月期には30億円を上回る売上高を計上したものの、採算面の改善は遅れていた。借入返済のリスケジュールにより資金繰りを維持していたが、2023年12月期に入っても状況が好転することはなく、自主再建を断念し今回の措置となった。
今後は、スポンサーとなる(株)遠州(磐田市)へ会社分割による事業継承を行い、再建を図るとしている。

※MPPKOMATSU(株)(TSR企業コード:450012743、法人番号:5080401001790、浜松市西区桜台1-13-1、設立1961(昭和36)年1月)
※(株)遠州(TSR企業コード:450204537、法人番号:5080401016095、磐田市)

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