岡山化工 JIS認証一時停止処分 検査結果改ざんし出荷

 大手塗料メーカーの大日本塗料(大阪)は、連結子会社で塗料やシンナー製造の岡山化工(岡山県吉備中央町西)の一部製品が日本産業規格(JIS)認証の一時停止処分を受けたと30日までに発表した。検査結果を改ざんして出荷するなど不適切な行為があったため。

 大日本塗料によると一時停止になったのは、構造物用のさび止め▽鋼構造物用の耐候性塗料▽建築物内装用の水性塗料―の三つの認証区分に該当する製品。社内の品質検査で規格を満たさない結果が出た場合に、結果を改ざんしたり、許容範囲内とみなしたりして出荷していた。JIS認証機関の日本塗料検査協会に報告し、今月26日付で一時停止された。

 子会社を含め社内で行ったコンプライアンスに関するアンケート調査で発覚した。同社は27日付で、外部の弁護士、独立社外取締役、独立社外監査役の3人による特別調査委員会を設置。不適切行為があった期間など事実関係を解明するとともに、原因を分析し、再発防止策を取りまとめる。

 一時停止期間中もJISマーク非表示製品としての販売は可能で、同社は「性能や安全性には問題がないことを確認した」として、顧客から注文があればJISマークを表示せずに出荷するという。

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