気温抑制、6年で手遅れに 今の排出量なら、英大学が分析

 世界の温室効果ガス排出が今の水準で続けば、6年後には、今世紀末の気温上昇を産業革命前と比べ1.5度に抑えるパリ協定の目標実現が不可能になる恐れがあるとの分析を、英大学インペリアル・カレッジ・ロンドンなどのチームが30日、英科学誌に発表した。許容される排出の「残量」は、国連の科学者組織が示した量の約半分で、手遅れになる前に対策を強化する必要性を示している。

 11月末~12月にアラブ首長国連邦(UAE)で開く国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)では「1.5度目標」の実現に向けた世界の対策の進捗評価が議題になる。分析結果が議論に影響する可能性がある。

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