首相、減税1回で経済活性化 「可処分所得増やす」

参院予算委で答弁する岸田首相=31日午前

 岸田文雄首相は31日の参院予算委員会で、減税を含む政府の経済対策を巡り「1回で終われるよう経済を盛り上げていきたい」と述べた。1人当たり合計4万円の所得税と住民税の減税方針に関し「大きな額だ。生活を支え、可処分所得を増やす意味はある」と強調した。立憲民主党の蓮舫氏は、減税が来年6月実施となる点を「物価上昇で国民生活は苦しいのに、遅すぎる」と批判した。

 首相は減税と防衛費増に伴う増税方針との整合性について「まずは経済を立て直した上で、防衛力や子ども政策についても国民に協力してもらう環境をつくることが重要だ」と説明。防衛力強化で家計負担は増えないとし「決して矛盾しない」と重ねて訴えた。

 22日投開票の衆院長崎4区、参院徳島・高知選挙区両補欠選挙で与野党が1勝1敗となった結果を受け「謙虚に受け止め、結果を分析しなければならない。政権運営に反映させたい」と述べた。

 「クールジャパン機構」の累積損失が膨らんでいると指摘され「国民の理解を得る観点から、経営改善を求める必要がある」と語った。

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