都 共有した情報を今後の施策に反映 「トー横キッズ」支援へ連絡会議立ち上げ

新宿区歌舞伎町の一角に集まる未成年者たち、いわゆる「トー横キッズ」への支援に向け、3者が協力です。東京都は10月30日、関係機関と情報を共有するための連絡会議を立ち上げました。共有した情報を今後の施策に反映する方針です。

都庁で10月30日に初会合が開かれた、トー横キッズの情報を共有する連絡会議。児童相談所で対応をする東京都、歌舞伎町の見回りをしている新宿区、そして補導を行う警視庁からそれぞれ担当者が出席しました。

会議では「トー横キッズ」の現状として、児童買春などの犯罪被害に遭う事案が発生していることや、なかには小学生も確認されていることなどが報告されたほか、各機関のそれぞれの取り組みと役割が共有されました。また、次回以降この連絡会議に支援団体も呼んで意見交換をすることが決まりました。

8月に小池知事が視察を行うなど、東京都は「トー横キッズ」への支援に向け関係機関との連携を深めていて、この連絡会議の内容も今後の施策に反映させたいとしています。

今回の都と新宿区と警視庁の連携は、7月の青少年問題の専門家からの提言がきっかけでした。ではその中身を改めてみてみましょう。

提言は大きく3つのテーマで構成されています。1つが青少年への対策です。これはトー横キッズ問題のさらなる実態把握を進めると共に、利用しやすい相談窓口を設置することなどが挙げられています。

2つ目が悪意ある大人への対策です。これはSNSの広告を活用した啓発や、トー横周辺にデジタルサイネージなどの看板を設置するなど、加害者となる大人に警告するための対策となっています。

そして3つ目が被害場所となり得る空間への対策です。具体的には、ホテルやインターネットカフェなどに直接啓発していくという内容です。ただ効果がみられない場合は、条例改正などで何かしらの規制を検討することも提言されています。

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