ガーシー被告の77歳母親が証人として公判に出廷「二度と犯罪をしないと願っています」

動画投稿サイトYouTubeで芸能人や会社経営者らを脅迫したとして、暴力行為等処罰法違反(常習的脅迫)などの罪に問われた前参院議員のガーシー被告(52、本名・東谷義和)の第2回公判が30日、東京地裁(佐伯恒治裁判長)であった。

ガーシー被告は、黒いスーツに黒のネクタイ姿。ほぼ無言、無表情で、公判の最後に裁判長から次回期日を伝えられた際に「はい」とだけ話した。傍聴席に向かって一礼した。

この日は、弁護側の情状証人として、ガーシー氏の母親(77)と、元ジャニーズJr.の歌手カウアン・オカモト氏(27)が出廷した。

ガーシー被告の母親は、同被告の性格について「大らかで優しい人。家族や友人に怒ったことがない。家族に何かあれば、飛んで帰ってくる人」と述べたが、YouTubeなどでの〝暴露〟活動を知り「動画を見たら烈火のごとく怒っていたので、怖くなって消した。こんな姿は見たくないと、フタをしてしまった」と振り返った。

兵庫県内の実家に捜査の手が及び「えらいこと、困ったことになったと思った」と証言。逮捕後は毎日のように面会し、身元引受人となって保釈後は同居。ガーシー被告の近況について「(活動を)自重している。普通にしている。元気そうになってきたと思っている」と、息子を気づかった。

母親としての責任を問われ「すべてのことにフタをしたのがダメだった。ダメなことをきちんと言えればよかった。二度と犯罪をしないと願っています。たくさんの応援してくれた人に恩返ししてほしい」と、声を絞り出した。

この日の公判には、15枚の一般傍聴券を求め、同地裁に244人が並んだ。倍率は約16・3倍で、引き続き高い注目度を集めた。9月19日の初公判には560人が並び、倍率は31・1倍だった。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

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