１０月２９日（日）東京六大学野球秋季リーグ戦 早大２回戦 @明治神宮野球場
宿敵早稲田との優勝決定戦となった今試合は、３回、主将の廣瀬隆太（商4・慶應）が２ランを放ち先制。６回には１点を返されるも７回、本間颯太朗（総３・慶應）の本塁打と２本の適時打で３点を追加。その後はピンチを作りながらもリードを守り切り、４季ぶり４０度目の優勝を果たした。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 慶大 0 0 2 0 0 0 3 0 0 5 早大 0 0 0 0 0 1 2 0 0 3
◆慶大出場選手
打順 選手名 ［８］ 吉川海斗（法４・慶應） ［５］ 本間颯太朗（総３・慶應） ［３］ 廣瀬隆太（商４・慶應） ［９］ 栗林泰三（環４・桐蔭学園） ［２］ 宮崎恭輔（環４・國學院久我山） ［７］ 齋藤來音（環４・静岡） ［６］ 水鳥遥貴（商３・慶應） ［４］ 上田太陽（商１・國學院久我山） 4 斎藤快太（商３・前橋） ［１］ 外丸東眞（環２・前橋育英） 1 森下祐樹（総４・米子東）
慶大バッテリー：○外丸、森下ー宮崎
早大バッテリー：●加藤、前田浩、澤村、香西、鹿田、齋藤正、伊藤樹ー印出
慶大本塁打：廣瀬２号２ラン、本間３号ソロ
早大本塁打：なし
優勝決定戦となった今カードは、勝負の第３戦を迎えた。慶大は、第１戦ではサヨナラ負けを喫したものの、第２戦では快勝し、一勝一敗としていた。勝った方が優勝という大一番。負けられない試合は、慶大・外丸東眞(総２・前橋育英)、早大・加藤孝太郎(人４・下妻第一)の両エースの先発で始まった。初回から両チームともチャンスを作るも、無得点に終わる。
６勝目を飾ったエース外丸
試合が動いたのは『三色旗の下に』が鳴り響いた３回表だった。先頭の本間が中安打で出塁すると、『朱雀』が流れる中、続く廣瀬が振り抜いた打球は左翼へ。自身通算２０号のメモリアルアーチは、貴重な先制点となった。
打った瞬間、本塁打と確信する打球だった
対する早大も、６回に反撃ののろしをあげる。２本の安打・盗塁を絡めて１死二、三塁とすると、４番印出太一(スポ３・中京大中京)の遊ゴロの間に１点を返す。しかし、外丸は後続を抑え、このピンチを最少失点で切り抜けた。
７回表、リードを広げたい慶大は、先頭の本間が初球をレフトスタンドに叩き込み、左本塁打とする。これで勢いづくと、１死一、三塁のチャンスで６番・齋藤來音(環４・静岡) 、７番・水鳥遥貴(商３・慶應)が連続適時打。この回３点を追加し、５－１とした。
貴重な追加点に、本間の笑顔が弾けた
しかしその裏、早大が食い下がる。１死から７番の小澤周平(スポ２・健大高崎)が右三塁打を放つと、続く田村康介(商２・早大学院)が左適時打。その後１死一、三塁とすると、１番尾瀬雄大(スポ２・帝京)が右犠飛。さらに、２死一、三塁とすると、ここで慶大・堀井監督は外丸から森下祐樹(総４・米子東)へスイッチ。早大の観客席が最大の盛り上がりを見せる中、森下はここまで今日2安打と当たっていた3番・熊田任洋(スポ4・東邦)を一ゴロに抑え、渾身のガッツポーズをみせた。
その後は、森下が2イニング連続の三者凡退に仕留める完璧な投球を見せ、２点のリードを守りきった。慶大が早大を破って２勝１敗とし、４季ぶり４０度目の優勝を決めた。
２年ぶりの歓喜となった
この日は大歓声の中、どちらに流れが傾いてもおかしくない試合であった。その中で、慶大投手陣はピンチを最少失点で抑えるなど、度重なる早大の反撃をかわすことに成功した。外丸は無傷の6連勝を記録した。打撃陣も、三冠王の栗林泰三（環４・桐蔭学園）を筆頭に無駄のない攻撃を展開した。試合終了後、選手の一部が応援席に登場。選手・観客ともに｢若き血｣を熱唱し、優勝の喜びを分かちあった。慶應義塾高校の甲子園優勝に続き、今回の慶應義塾大学の優勝。大学野球部は、１１月には明治神宮大会を控える。今後の｢慶應義塾｣の黄金時代到来にも、期待したい。
（記事：岩切太志、写真：長掛、愛宕、工藤、ウ）
