愛媛県松山市内で面識のない10代の女性に性的暴行を加えけがをさせるなどしたとして、強制性交等傷害などの罪に問われている、大和証券の元社員で市内の無職・鈴木優太被告(25)の裁判員裁判で、検察側は31日、懲役10年を求刑しました。
起訴状などによりますと、鈴木被告は去年10月30日の午前0時頃、同僚とハロウィーンの仮装をし出掛けていた松山市内の繁華街で、自転車で帰宅中だった女性(当時19)の服の中に手を入れ、胸を触るなどしたということです。
さらに約1時間後に再会すると、いきなり抱き着いたり首をしめたりした後、工事現場に連行し性的暴行を加えるなどして、約2週間のけがをさせたということです。
松山地裁で開かれた裁判員裁判で、検察側は「事件以降、男性や暗い夜道に対して恐怖心を抱くようになるなど、被害者が受けた精神的、肉体的苦痛は甚大」と主張。
また、鈴木被告は、防犯カメラの映像など客観的証拠に対し不合理な弁解をしていて、反省の態度も見られないなどとして懲役10年を求刑しました。
一方、弁護側は「胸を触られたり首をしめられたりしたことについて、被害者の証言は具体性を欠いている」などと反論。女性の同意も得ていたとして、無罪を主張しました。
判決は11月6日に言い渡される予定です。
大和証券によりますと、鈴木被告は2020年4月に入社、2023年4月に退職していて同社広報部は「社員逮捕は誠に遺憾。適切な社員教育に努める」とコメントしています。