各地で工事が進むリニア中央新幹線。
先日行われた試乗会で新たなサービス、天井に目的地などを映し出す「車内プロジェクション」が、お披露目されました。
10月16日、山梨県にあるJR東海のリニア実験センターで開かれた体験乗車会。
記者が試乗するのは2020年に登場した「改良型」と呼ばれる試験車です。
時速150キロまではタイヤを使って走ります。
(車内アナウンス)
「まもなく浮上走行に切り替わります」
浮上リニア走行に切り替わると、どんどんスピードを上げていき…。
(車内アナウンス)
「東海道新幹線の最高速度、時速285キロを超えた速度で走行しています」
そして…。
(記者)
「現在、時速500キロで走行しています。実験線の8割以上がトンネルで、揺れもほとんどないので、速度を知るのは前方の画面の表示だけです」
リニア中央新幹線の、これまでに試験走行した距離は地球110周分。
国はすでに「営業に支障のない技術レベルに到達している」と評価していますが、静岡県の反発で静岡工区における工事着工の目途は立っておらず、当初掲げていた2027年の開業は困難となっています。
そうした中、この日公開された新たなサービスが。
天井に映し出されたのは42.8キロにわたる実験線のルートや「タイヤ走行」から「浮上走行」に切り替わる様子、そして終点の山梨県上野原市に近付いたことを知らせる動画です。
この車内プロジェクションは10月27日に行われた一般向けの体験乗車会用に作られたもので、実際に営業線でも使われるかは未定ですが、JR東海は今後も早期開業に向けて車両の改良を続けていくとしています。