池田エライザ×野田洋次郎で三浦しをん「舟を編む」をドラマ化。新たな視点で辞書作りの魅力を伝える

12月に始まるNHKのBS2波であるNHK BS・NHK BSプレミアム4Kでは、2024年2月18日から、池田エライザと野田洋次郎の共演によるプレミアムドラマ「舟を編む~私、辞書つくります~」(日曜午後10:00)がスタートすることが分かった。

「舟を編む~私、辞書つくります~」は、辞書作りに懸ける情熱を描いた三浦しをん氏の小説「舟を編む」を基に連続ドラマ化。原作では、大手出版社「玄武書房」の営業部から辞書編集部に異動する馬締光也が主人公だが、今回の連ドラでは、ファッション誌から辞書編集部に異動になった若手社員・岸辺みどりの視点で描く、全く新しい物語だ。辞書への思い入れも知識もないみどりと同じ感覚で、言葉にこだわる辞書作りの魅力を通して、“言葉は誰かを傷つけるためではなく、誰かを守り、誰かとつながるためにある”という未来への希望を込めている。

みどり(池田)は、大人気ファッション誌の編集部員だったが、雑誌の廃刊が決まり、辞書編集部に異動に。ぼさぼさ頭で超がつくほどの生真面目上司・馬締(野田)を筆頭に、くせ者ぞろいの辞書編集部で彼らに翻弄されながらも、1冊の辞書を作るために十数年間におよぶ時間と手間をかける根気と熱意に触発される。みどりも次第に言葉の魅力を発見し、辞書編纂(へんさん)の仕事にのめり込んでいく。辞書「大渡海」を完成させるまでの、辞書編集部員たちの奮闘物語だ。

みどり役の池田は「言葉について考える時間が好きです。今の自分を表す言葉、誰かに気持ちを伝える時の最適解…。答えなんてないけれど、心のよりどころでいてくれる言葉と、映像作品を通してあらためて向き合えることが幸せです」と喜びを表する。

加えて、野田との共演に「いつも言語化できない片付けられがちな人間の気持ちを読み解いて、音楽に乗せて届けてくれる野田さんとお芝居で共演できることが楽しみです。皆さまにお届けできるその日まで全身全霊で頑張ります!」と意気込む。人気ファッション誌の編集部から辞書編集部に異動し、未知との遭遇に翻弄(ほんろう)されつつも、辞書作りに対しての誇りとやりがいを見いだしていくみどりの心の機微を繊細に演じる。

一方、みどりの上司・馬締役の野田は、3年半ぶりの俳優としての仕事に緊張している様子だが、「台本を読ませていただき、そこにあるいくつもの言葉にこれでもかと心を動かされました。僕もこの作品の一部になりたいと感じました」と明かしつつ、「僕自身、普段音楽とともに言葉を紡ぐものとして、この作品に参加することで新たな発見や気付きがあったらと願っています」と心境を語る。

さらに、「とどまることなく、形を変え続ける『言葉』。それは人間の『伝えたい』という思いの歴史そのものなのかもしれません。ご覧になる皆さんにとっても、この作品を通して日頃使う『言葉』に新たな意味や色が加わったら幸いです」と期待を寄せる。演じる馬締は、辞書編集部主任で無類の本好き。営業部から辞書編集部へ引抜かれて十数年、人生のすべてを辞書にささげている。ぼさぼさ頭で服装にいっさい関心がなく、超が付くほどの生真面目人間だ。そのせいで変人扱いされている馬締役に、野田が真摯(しんし)に取り組む。

原作の三浦氏は「ドラマ化にあたって、スタッフの方が、実在する辞書編集部に取材してくださったそうです。ご協力いただいた各社の辞書編集者の皆さまにお礼申し上げます」と感謝し、「ドラマのスタッフの皆さまが熱心に、新たな『舟』を作ろうと総力を挙げて取り組んでくださっています。脚本家の蛭田直美さんがお書きになるシナリオを拝読して、私は早くも爆笑したり涙したりしています。その『舟』に、魅力的で実力のある役者さんたちも続々と乗りこんできてくださっているそうです。スタッフ・キャストの皆さま、本当にどうもありがとうございます」と感謝し、新しい作品の誕生を待ち望んでいる様子。

続けて「新鮮な風を帆に受けて出航しようとしている、ドラマ『舟を編む~私、辞書つくります~』。辞書や辞書を作っている人たちって、すごく面白いんだなと興味を持っていただけるような、愉快で胸打たれる作品になりそうです。視聴者の皆さまにも、登場人物たちと一緒に航海をお楽しみいただければ幸いです」とコメントを寄せている。

ドラマを手掛ける制作統括・高明希氏は「10年前、『舟を編む』を、岸辺みどりを主役に連続ドラマ化したいと、三浦しをん先生にお伝えしました。紆余(うよ)曲折あり、今、このタイミングで、脚本家の蛭田さんと出会い、この最高の本を、最高のチームでやるために必要な10年だったと、心から思えます」としみじみ。

池田と野田に関しては「言葉の大切さを知っているだけでなく、言葉への“畏怖”を持っている方だと感じます。伝え合うこと、人とつながること、簡単でないからこそ、敬意と畏怖をもって言葉を使い続ける。それができる方々とお仕事できる喜びをかみ締めて、何度も何度もページをめくる辞書のように、何度でも何度でも見返したくなるドラマをお届けします」と力強くアピールしている。

© 株式会社東京ニュース通信社