12球団のドラフト 勝手に予想した結果は… “打率” .250 「そんなに甘くない」天谷宗一郎さん 広島カープ 2023ドラフトのおさらい

プロ野球ドラフト会議(26日)では、12球団最速で1位指名を公表していた広島カープは、みごと 新井貴浩 監督の右腕で青山学院大学の 常廣羽也斗 投手 を引き当てました。そんなドラマの裏で、広島の片隅で1人、誰よりも緊張していた、この男の姿が…

RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
「緊張感が増してくる」

― 解説者としては信頼に関わってくる…
「いや、本当にそう。なんか、けっこう最初、軽い気持ちでやってしまっていたんですけど…」

天谷さんは、“広島で一番、ドラフトに詳しい解説者になる” という目標に向かって、さまざまなドラフト取材を精力的に、朝も早くから灼熱のスタジアムでも続けてきました。

天谷宗一郎 さん
「なんとも言えない緊張感です」

そして、迎えたドラフト会議。直前に天谷さんが予想した12球団の1位予想(※4球団は公表)。どれだけ合っていたのでしょうか?

ドラフト会議 1巡目指名
「北海道日本ハム、西舘勇陽、投手…」

天谷宗一郎 さん
「うゎー、おおー」

― 天谷さんの予想は?
「常廣投手…。もう1つはずしてしまった」

その後も…

天谷宗一郎 さん
「こっちが来たー」「あれっ?」「そっち、行った!」

「おぉー。ちょっと待って。当たったの、どこ?」

天谷さん予想 12球団ドラフト1位指名

×予想 阪神 常廣羽也斗 投手(青山学院大)
公表 広島 常廣羽也斗 投手(青山学院大)
×予想 DeNA 細野晴希 投手(東洋大)
○濃厚 巨人 西舘勇陽 投手(中央大学)
○予想 ヤクルト 武内夏暉 投手(国学院大)
公表 中日 度会隆輝 外野手(ENEOS)
×予想 オリックス 前田悠伍 投手(大阪桐蔭高)
×予想 ロッテ 西舘勇陽 投手(中央大)
公表 ソフトバンク 武内夏暉 投手(国学院大)
×予想 楽天 西舘勇陽 投手(中央大)
公表 西武 武内夏暉 投手(国学院大)
×予想 日本ハム 常廣羽也斗 投手(青山学院大)

…ということで、公表していなかった8球団のうち当たったのは、2球団(巨人とヤクルト)。打率は、8分の2で.250。この数字は、天谷さんの現役時代の打率.255と似ていましたが、来年はぜひ、3割以上目指していただきたいと思います。

◇ ◇ ◇

石田充 アナウンサー
どうでしたか?

RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
難しい。8月ぐらいから取材をスタートして、12球団当てようと。そんなに甘くないですよね。もう、スカウトの方は選手を1年、もしかしたら4年・7年も見ているわけじゃないですか。

石田充 アナウンサー
実際、天谷さんは、常廣羽也斗 投手(青山学院大学)を日本ハム・阪神と3球団競合ではないかという予想だったんですが…

青山高治 キャスター
最終的な予想を出したのは、ドラフト当日の午後3時ぐらいでしたよね。そこまで迷いましたもんね。

天谷宗一郎 さん
そうなんです。本当に迷ったんですよね。

石田充 アナウンサー
それで.250という結果だったんですけど、それぐらい、やっぱりドラフトって難しいと言えると思うんです。

では、各球団、どんな選手を1位指名したか見てみましょう。特にセ・リーグに注目したいんですが、DeNA以外は大学生ピッチャーを獲ったんです。

2023年 ドラフト1巡目指名選手

阪神 下村海飛翔投手(青山学院大)
広島 常廣羽也斗 投手(青山学院大)
DeNA 度会隆輝外野手(ENEOS)
巨人 西舘勇陽 投手(中央大学)
ヤクルト 西舘昂汰 投手(専修大)
中日 草加勝投手(亜細亜大)
オリックス 横山聖哉内野手(上田西高)
ロッテ 上田希由翔内野手(明治大)
ソフトバンク 前田悠伍 投手(大阪桐蔭高)
楽天 古謝樹投手(桐蔭横浜大)
西武 武内夏暉 投手(国学院大)
日本ハム 細野晴希 投手(東洋大)

天谷宗一郎 さん
全員、東都リーグです。

石田充 アナウンサー
青山学院大学の 下村海翔 投手も阪神ドラフト1位ということになりました。常廣投手は、楽天との2球団の “重複” (競合)ってことになったんですけども、“重複” というと、こんなこともありました。

先週の放送で、わたくし石田が、「新井監督がくじを引くことになるのかどうかも含めて、さあ、常廣投手、“常” に “廣” 島にいてほしい選手でもあります。ぜひ、ドラフトに注目を」と言いました。青山さんには「笑点みたいなことを言ったね」と言われたんですが、ドラフト会議で新井監督はこんなことを言っていました。

広島カープ 新井貴浩 監督 常廣投手の交渉権を獲得後
「いや、もう名前からしてですね、“常” 時、“廣” 島。“常” に “廣” 島ですから、もう、これはね、ご縁を感じずにはいられませんでした」

田村友里 キャスター
確かに。見ていて、石田さんの顔が一番に思い浮かびました。言ってたなと。

青山高治 キャスター
これ、なんですか。「ぼくが先に言いました」と…

石田充 アナウンサー
新井さんとともに解説時代、お世話になって、心は1つ。考えが、“重複” するもんなんだなというのがあったんですけれども…。

あらためて、広島カープは、こういったメンバーを指名しました。

2023年ドラフト会議指名選手 広島カープ

1位 常廣羽也斗 投手(22)右投(青山学院大)
2位 高太一 投手(22)左投(大阪商業大)
3位 滝田一希 投手(21)左投(星槎道都大)
4位 仲田侑仁 内野手(18)右打(沖縄尚学高)
5位 赤塚健利 投手(22)右投(中京学院大)
育成1位 杉田健 投手(22)右投(日大国際関係学部)
育成2位 佐藤啓介 内野手(22)左内(静岡大)
育成3位 杉原望来 投手(18)左投(京都国際高)

育成を含めて8人の選手なんですが、ピッチャーがそのうち6人を占めています。新井カープの2年目、どういったローテーションになるのかも含めて楽しみなメンバーになっています。

(RCC「イマナマ!」カーチカチ!テレビより)

© 株式会社中国放送