大浦湾側工事に向け準備を進めていくと防衛相

 木原稔防衛大臣は31日の記者会見で、普天間飛行場の名護市辺野古への移設に向けた埋め立てをめぐり、国が沖縄県の玉城デニー知事を訴えた代執行訴訟が「即日結審」したため、代執行を経て防衛省の設計変更が認められることが濃厚になった中でも、反対の声が大きいとして、今後、どのように進める考えか、と記者団に問われ「地元の皆様に丁寧に説明を行いながら、普天間飛行場の1日も早い全面返還を実現するため、大浦湾側の工事に向けた準備を進めてまいるところです」と埋め立て準備を進める考えを見せた。

 木原大臣は「沖縄県知事と国土交通大臣との間の訴訟であり、防衛省として答える立場にはないことを理解いただきたい」としながらも「埋め立て変更承認申請については既に司法の最終判断が示されており、防衛省としては大浦湾側の工事に向けた準備を進めてまいるところ」と強調した。

 玉城知事は30日の第1回口頭弁論後「国家権力で公益としての民意を踏みにじることが容認されないよう、県民の多くの民意に即した判断を示していただけるものと期待を申し上げた」と裁判所が多くの沖縄県民の民意を踏まえた判断をするよう期待を寄せた。(編集担当:森高龍二)

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