【きらら浜 野鳥手帖】No.56「オオバン」

ツル目 クイナ科 [全長] 39cm [時期] 一年中みられる留鳥(一部冬鳥)

 秋から冬にかけてカモと一緒に水面に浮かぶオオバンの姿がよく見られます。ずんぐりしたつや消しの黒い体に白い額の配色が独特な、愛嬌のある仕草の鳥です。潜水が得意で餌の水草をくわえて浮上してきますが、水面で横取りしようと待ち構えている潜れないカモたちにカモられることも。陸では走ることもでき、歩くのがやっとなカモとは大違い。この水陸両用を可能にしているのが、弁足という植物の葉のようなヒレのついた足。適応力が高いのか近年増加し、生息地も拡大中です。

 海を越えた渡りもこなすオオバンは、陸海空を制した万能バードといえるかもしれません。

新光産業きらら浜自然観察公園 高尾 はるか

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