給食産地偽装問題で相模原の食品加工会社捜索 神奈川県警、押収品分析へ 取引自治体は神奈川各地に

神奈川県警本部(資料写真)

 川崎市立の小中学校の給食に使われた外国産の豚肉が国内産と偽って納品されていた問題で、神奈川県警生活経済課と川崎署は1日、不正競争防止法違反(誤認惹起(じゃっき))の疑いで、食品加工会社「寿食品」の本社(相模原市中央区)や厚木市内の食品加工工場などを家宅捜索した。同社と取引関係にある県内自治体は別の業者への切り替えや、納品済み食材の保管など対応に追われている。

 県警は押収品を分析し、関係者などから詳しく事情を聴いて偽装の実態を調べる方針。県は10月20、23日に食品表示法に基づき同社本社や工場を立ち入り調査していた。食材の仕入れと出荷に関する伝票を確認し、冷蔵庫などの在庫状況を調べたほか、社員からも聞き取りを実施した。

 川崎市教育委員会によると同社は「十数年前から産地偽装していた」と話しているという。市から相談を受け県警が捜査していた。市教委は学校給食の食材について年1回産地判別検査を実施しており、今年9月11日の検査で発覚した。

 県内では川崎市のほか、少なくとも横浜、海老名、厚木、大和、座間の各市と県立特別支援学校で、同社からの給食食材の納入が確認された。

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