放射性物質内蔵の機器、誤廃棄 茨城・筑波大 業者が溶融

筑波大=つくば市天王台

筑波大学は1日、放射性物質を内蔵した機器を誤廃棄したと発表した。放射性物質は既に金属くずとともに溶融され、人体や環境に大きな影響がない程度に希釈されているとしている。同大は10月31日、原子力規制委員会と県警に報告した。

同大などによると、誤廃棄したのは、気体の成分を測定する「ガスクロマトグラフ」検出器。密封された放射性同位元素「ニッケル63」を370メガベクレル内蔵していた。半減期は約100年。

同大キャンパスの生物農林学系棟で9月4~8日、検出器が設置されていた実験室責任者が、他の機器とともに産業廃棄物として廃棄した。

産廃業者が回収後、中間処理業者が破砕処理。破砕に当たって行った放射線検査では異常がなかった。破砕処理後は他の金属くずとともに溶融され、10月7日に最終処分を終えたという。

大学側は「大変なご心配とご迷惑をおかけし、心よりおわび申し上げる」と謝罪した。

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